宮澤やすみの仏像ブツブツ

出雲仏像の旅4 -都会派?地方派?美保関の仏像-

出雲大社から東へ、松江の先の岬へきました。
ここが美保関。

立派な社殿の美保神社は、大国主命の御后・美穂津姫命(ミホツヒメ)が祀られていて、縁結びのご利益を求めて出雲大社と合わせてお参りする人が多いです。

また、ミホツヒメ様は、歌舞音曲の神様でもありまして、私もしっかりお参りしてきました。

神話の舞台として有名な美保関ですが、ここにもいます!仏像が!


存在感たっぷりの仏像群
 

訪れたのは仏谷寺(ぶっこくじ)。

収蔵庫を開けてもらうと、5体の仏像が並んでいます。

薬師如来、日光月光菩薩の三尊に加え、聖観音菩薩と虚空蔵菩薩。

ほとんど、前記事の大寺薬師と同じラインナップです(虚空蔵は仏谷寺のみ)。

今回は、短い動画をいくつか撮ってきましたので、ご覧いただきながらどうぞ。

どの像も、大寺薬師と近い平安前期のものだそうですが、
日光月光菩薩については細身で頭が小さく、地方風のスタイルです。
薬師如来もあわせて、「出雲様式」と呼ばれる独特の造形が見られます。具体的なポイントは動画をどうぞ。約50秒。



いっぽう、観音と虚空蔵の衣文のウネウネ感はまさに貞観様式。当時の都での流行りです。まさに平安トレンド。こちらも50秒動画にて。




都の最先端様式と、地域特有の出雲様式の両方が見られる。おもしろいですね。

きっと、都から派遣された仏師と、現地の仏師(日ごろ僧侶として働くのがたまに仏像造る)とが協力して造ったのではないでしょうか。
例によってこちらも記録が残っていないので、確証はないのですが、想像がふくらみます。


漁村だからでしょうか? 日光菩薩さん、なんだかお魚っぽいシルエット(失礼しました)
 


虚空蔵菩薩の濃厚な衣文線。平安前期ファンにはたまらない
 

さて、美保関は、今訪れるとのどかで小さな漁村に見えます。

そこに、なぜ都から最先端トレンドがもたらされたのか。

その昔、この地は国にとって大変重要な拠点だったらしいです。

ちょっとブラタモリ的な視点になってきますが、次回、そのへんご紹介しようと思います。

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