宮澤やすみの仏像ブツブツ

ミロのヴィーナスから薬師寺菩薩へ(前編)

前記事で、西洋の美の基本は人体であると書きましたが、その代表例というとやっぱりコレですね。


ミロのヴィーナス

紀元前130年ころの作だそうです。
このポージングが特徴ですよね。左ひざを曲げて、右肩を下げて、腰も斜めになっている。
こういうポージングのことを美術の用語で「コントラポスト」といいます。

古代ギリシアからローマ、ルネサンスなどの時代、人体のポーズはコントラポストが基本。
人体の構造を熟知して、その美しさや精神性を存分に表現できるポーズとされたようです。

ここから先が本題でして、

当時の世界は、けっこう繋がっていまして、シルクロードを通して東西の文化が混淆。
古代ギリシア美術の影響を受けて、最初期の仏像・ガンダーラ仏ができました。

その後のグプタ様式はインド風で、直立ポーズもありますが、クネッと身体を曲げたポーズもある。
こういうポーズは「トリバンガ」といいます。
首、肩、脚を曲げたポーズのことで、三曲法ともいいます。

一例として、インドじゃなくタイの仏像だけど、参考まで、


東京国立博物館「タイ展」にて如来立像。通称”ウォーキング・ブッダ”

ほかにも、歩きだしそうな如来、踊っているような菩薩、見たことあるでしょうか。
インド美術 トリバンガで検索すればいろいろ出てきますよ。

さて、その美意識が東へ伝わり、遣唐使で行き着いたのが、薬師寺です。
薬師寺の日光菩薩、月光菩薩の腰のクネクネ加減! これぞトリバンガの最終形と言えましょうか。


日光&月光菩薩イメージ


で、ここで誰でも疑問を持つかと思うのですが、

「コントラポスト」とか「トリバンガ」とか言いますが、何が違うんでしょうね。
それとも同じことなんでしょうか……。

と、疑問を残したところで、続きは次週のお楽しみ!
引っ張ってスミマセン!

 
なお、「タイ展」は8/27(日)まで東京国立博物館で開催中です。
この記事掲載の翌日なんですけどね…。間に合えばどうぞ。

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