宮澤やすみの仏像ブツブツ

三井寺の井戸は古代とつながっていた

三井寺(園城寺)への旅。
秘仏・宝冠釈迦如来を拝観したあとは金堂へ。


紅葉まっさかりの行楽シーズン

巨大な堂内を順路に沿って拝観。妙に精悍なヨーロッパ系の顔をした大黒天もよかったけど、静かなお顔の十一面観音がすばらしかった。柔和な表情と微妙に片足を踏み出して腰をひねるポーズが絶妙バランスで、平安期特有の美仏でした。

金堂の横にあるのが閼伽井屋(あかいや)で、中をのぞくと水が湧いています。
これが「三井の霊泉」というもので、三井寺の原点です。


古代の天皇ゆかりの霊泉!

解説によると、天智、天武、持統の三天皇の産湯にこの水を使ったんだそうです。

このことから、「三井寺」という呼称がついたんだそうです。

仏像ファン、古代史ファンにとって、この三天皇は重要人物なんですよね。

天智天皇は、飛鳥で中臣鎌足とともに蘇我入鹿を殺した(乙巳の変)中大兄皇子のこと。
天皇に即位してから、この三井寺がある大津の地に宮殿を遷したのでした(大津宮)。

その後、古代史最大の争乱「壬申の乱」に勝って即位したのが天武天皇。そのお后が持統天皇。このお二人が、日本最初の本格的な都「藤原京」を建設しました。
仏像界隈だと、興福寺の「山田寺仏頭」の時代。あの山ちゃん(笑)が現役で拝まれていた白鳳時代の天皇ですよ。


山田寺仏頭のイメージ:イスム仏像より

古仏、古代史が好きな私なんかはもうこの3人の名前が並ぶだけで興奮してきます(笑)。

しかも、井戸からは今もこんこんと水が湧いて、ボコボコと音を立てているではないですか。
1300年前の古代と現代がつながっているという実感がして、吸い込まれそうでした。



滋賀県側の琵琶湖疎水。ここから京都市内へ水が送られる

拝観の後は大津の町を散策。写真をいくつか載せておきます。
次回はいよいよ比叡山へ。天台宗のディープスポットに踏み込みます!


琵琶湖名物・鮒ずしを堪能。酒がすすむ!


旧北国街道から長等神社の参道を眺める

(お知らせ)

1.
筆者・宮澤やすみが仏像の謎をキホンから解説します
早稲田大学オープンカレッジ
【仏像の光と闇 ― 基本から学ぶ仏像秘話 ―】
2018年1月20日(土)15時から毎週土曜全4回
早稲田大学エクステンションセンター中野校
詳細:https://www.wuext.waseda.jp/course/detail/40790/


2.
鷲神社酉の市で幽玄な舞を奉納した「吉原狐舞」の大将、狐太夫・百合之介」と筆者・宮澤やすみ(歌う神仏研究家、小唄師範)が共演!
【宮澤やすみの小唄かふぇ】
2018年2月7日(水)
19時開場、20時開演
神楽坂・キイトス茶房
詳細:http://yasumimiyazawa.com/koutacafe/

このエントリーをはてなブックマークに追加
mixiチェック