宮澤やすみの仏像ブツブツ



午の日と千手観音

2017年 2月 11日
立春を過ぎたとはいえ、この時期都内は雪模様で寒いです。

そんなときに秘仏開帳されるのが、上野・寛永寺の清水観音堂。
上野公園の中にある赤いお堂で、戦火も震災も耐えて創建当初のまま残っている重要文化財です。

ここは、京都の清水寺を模して仏像を配置してますから、ご本尊は千手観音。毘沙門天と勝軍地蔵(地蔵なのに甲冑着て武器をもってる)がかっこいいです。
毎年、2月の初午(はつうま)の日に特別法要とともに開扉されます。


宮澤やすみ著『東京仏像さんぽ』(明治書院)より)

以前から、「なぜウマの日?」と思ってたんですが、調べたところどうやらご本尊にゆかりある武将の物語が関係しているようで。

時は平安末期、源平合戦の壇ノ浦の戦いに敗れた平氏一門。そのうちの平盛久(もりひさ)は捕えられ鎌倉へ護送。
由比ガ浜で首を斬られるはずが、刀が突然3つに折れてしまい、処刑できなくなるという奇跡が起こったそうです。
で、源頼朝が調べさせると、その因縁は清水寺にあったそうで。

合戦後、平盛久は京の都に潜伏。もともと清水寺に深く帰依していたので、清水寺金堂内陣の本尊の脇に自分の護持仏を安置。それから毎日清水寺に詣でていました。
そのおかげで身元がバレて捕まるんですが、そのかわり(?)処刑の日は観音の加護で奇跡が起きたのでした。(ちょうどその日、清水寺に安置した護持仏の手が折れたんだそうで)

頼朝がその話を聞き盛久を助命。旧所領を返還することにして馬を与えたそうです。

というのが、「平家物語」や謡曲でのおはなしなんですけど、この時代の高位の武家は深く仏教に帰依して仏像造ったり写経したりしていたそうですから、頼朝さんも盛久さんのような人の気持ちが理解できたんでしょうね。

で、「ウマの日」の話なんですが、この平盛久さん、通称を「主馬(しゅめ)八郎」といったそうで、主馬とは馬の管理役のこと。
そして、この主馬八郎が清水寺の本尊脇に安置したという仏像が、上野・清水観音堂のご本尊なんだそうです。
馬にゆかりのある平盛久の護持仏が清水観音堂の本尊。これでやっと馬とのつながりが、うっすらと見えてきましたね。

初午の日というと、一般的には伏見稲荷の縁日で、稲荷神社にお稲荷さんや団子をお供えします。
だから、清水観音堂と午の日の関係が見えなかったんですが、こうした平盛久の縁もあるのかもしれませんね。

ただ、干支と仏像の縁は、陰陽五行説にもとづいてかなり複雑な関係があるので、もしかしたらほかに深い理由があるのかも。もしほかに何かわかったらまたご報告します。

今年2017年の初午は、2月12日(日)。
特別開扉といっても、ご本尊の姿がはっきり見えるわけではないのですが(仏像ファンには残念)、でも特別な日にお参りしてみてはいかがでしょうか。


宮澤やすみ著『東京仏像さんぽ』(明治書院)より)

ケルン大聖堂 vs 東大寺

2017年 2月 4日

ヨーロッパツアーから帰国しました。
寺社好きの人に”ツアー”と言うと”観光バスツアー”かなにかと間違われがちですが(笑)、お仕事でございます。
仲間と一緒に、各都市での演奏旅行、それも無声映画(活動写真)を活動弁士と生演奏つきで上演するという演目でした。

さて、今日も旅の余韻にひたりながら教会話です。

ドイツ・ケルンにも滞在しましたが、ここには途方もなく大きい大聖堂があります。



ヨーロッパを代表する巨大な聖堂


ゴシック様式の建築物では世界最大。高さ150mを超えるふたつの塔。下から見上げてもよくわかりません。
外壁は細かい彫刻でびっしりと埋められいて、過剰ともいえる荘厳に圧倒されます。

教会の原形は4世紀というから非常に古いのですが、建築はまったく異なります。
現在の建物が作られたのは、1248年からのこと。日本風にいえば、鎌倉時代の建築といえます。

しかし、16世紀にいったん中断。完成は1880年というから、完成までじつに632年もかかってるのです。


ステンドグラスを透かしたピンク色の光がきれい。内陣には”ご本尊”がわりの聖遺物を安置

日本の寺社と比較しようとしても、こっちは木造だからすぐ火災に遭ってしまうし、考えられない時間の幅ですね。

しかし、比較できないこともない。よくよく考えれば、日本には東大寺があります。
東大寺創建時の仏塔は、高さ70mとも100mとも言われています。
最初の塔は、奈良時代の764年頃。
鎌倉期の再建(1227頃完成)では、さらに一回り大きく作られたというから途方もない木造建築です。

そう考えると、ケルン大聖堂より約1000年も前に、木造でこれだけの規模の建築を完成させたのだから、日本の宗教建築も大変なものです。

惜しむらくは、木造は燃えてしまうのが残念。鎌倉再建の塔も、完成から130年くらい後に落雷で焼失しています。
その点、石造りは後世に残るからいいですね。

最後に、ケルン大聖堂前で撮った動画を付けます。動画のほうが大きさが感じられると思います。


追伸:
ヨーロッパツアーは、無声映画(活動写真)を、弁士の語りと楽団の生演奏で上演したものです。
活動写真弁士・片岡一郎、ピアノ・上屋安由実、太鼓・田中まさよし、そして私の四人編成。帰国後は日本でも!


マリア像も仏像も

2017年 1月 28日


今週も音楽の仕事でヨーロッパ遠征中です。ドイツ各都市とベルギー、オランダを転戦。

仲間と共に三味線と歌で、各地で大好評いただきました!

さて、こちらはドイツ、フランクフルトの教会で見つけたマリアさん。


市内中心部の皇帝大聖堂(ドーム)にて

写真でどこまでつたわるか…
「だいじょうぶよ♪」と、
優しく言われているような……まさに慈悲の顔ですね。
ヨーロッパ各地での仕事にくたびれた私も、癒されます。

この姿、誰かに似ているなと思ったら、奈良、秋篠寺の伎芸天ですね。
写真は検索すれば出ると思います。

写真の伎芸天は、ちょっと太めに見えますが、実際にお寺で拝観するともっとスレンダーで若々しい印象です。

そして、上からこちらを見下ろして「だいじょうぶよ♪」と微笑むあのお顔!
あの感覚を、フランクフルトのマリアさんにも感じました。
宗教や国を越えて、みんな癒されたいってことは同じですね(笑)

古い教会は建築もいいし、マリア像も見ごたえありました。


荘厳な祭壇、お寺好きの人もワクワクしますよね

追伸:
ヨーロッパツアーは、無声映画(活動写真)を、弁士の語りと楽団の生演奏で上演するものです。
活動写真弁士・片岡一郎、ピアノ・上屋安由実、太鼓・田中まさよし、そして私の四人編成。帰国後は日本でも!


ドイツの教会

2017年 1月 21日

ただいま音楽の仕事でヨーロッパ遠征しています。
せっかくなので、このブログでも現地のようすを少し。

ヨーロッパツアー最初の滞在地はドイツ・ボン。
町の中心部にある、ミュンスター寺院(教会)はドイツのなかでもかなり古い教会です。


ロマネスク様式という古い建築スタイルが特徴

 

キリスト教では、偶像崇拝を禁じるのが建前ですから、仏像のような「ご本尊」はありません。

しかし、内陣奥は美しいモザイク画があります。


そして、堂内後方には、幼いキリストを抱いた聖母子の祭壇画が。

もともとは偶像NGのはずが、長い間のうちにやっぱり何かしら画像が欲しくなってしまう。
仏像ができる経緯と似ていますね。

現在の建物は11~13世紀に建てられたもの。
多くは修復されていますが、中庭の回廊部分は創建時のものだそうです。

中世そのままの雰囲気がたまりません

仏像もいいけど、古い教会もいいですね。

旅はまだまだ続きます!

 


室生寺の十一面さん

2017年 1月 14日

こんどTBSの特別番組に、女優の相武紗季さんと一緒に出させていただきます。

 2017年1月28日(土)ごご4:00から
 「君とボクの聖地巡礼
  神秘の奈良 国宝美仏めぐり」
 番組サイト:
 http://www.tbs.co.jp/shinpi-nara/


相武紗季さんの奈良の旅をサポートする役、いや、だいぶ邪魔する役かもしれない(笑)。
ともかく、相武さんとのロケ収録は本当に楽しいひとときでした。


室生寺内陣にて相武さんと ※許可を得て撮影


僕は長谷寺と室生寺の仏像をご案内。

なかでも室生寺では、普段入れない金堂の内陣裏まで入れていただきました。
そして、アレを見てしまったのです。

アレとは、室生寺の国宝・十一面観音菩薩の「暴悪大笑面」。

十一面観音は、頭上に小さい頭部が並びますが、真後ろ側にある面は、正面のやさしい顔とちがい、ちょっと奇怪な笑みをうかべています。これが「暴悪大笑面」(暴悪大笑相ともいう)。

相武さんと僕だけが見ることができた室生寺十一面さんの暴悪大笑面、オンエアで放送されると思います。

長谷寺でも貴重な収録させていただきました。

僕としては、今回の出演では、先生役ではなく「仏像バンド”The Buttz”の宮澤やすみ」という立場で扱っていただけたことがうれしい。
だから、ステージ衣装に三味線を持っての出演でした(寒かったw)。

このほか、相武さんは室生寺の奥のパワースポットとして知られる龍穴神社と神秘的な龍穴、室生寺像より古い天平の国宝美仏十一面さんがいる聖林寺、そして大神神社も訪れます。

どんなステキな旅になるか、ぜひ放送ご覧ください!

(残念ながら首都圏ローカル番組です)


仏像の原点・法華堂

2017年 1月 7日

明けましておめでとうございます!
年明けですし、原点に帰るという意味で、今一度東大寺へ。

前の記事にもあるとおり、東大寺の前身は金光明寺として建立された法華堂(通称:三月堂)で、天平の古仏がずらり。
本尊の不空羂索観音(ふくうけんさくかんのん)は、国家鎮護の祈りが込められています(これがなかなかイワクつきの仏像)。

ここは2009年に修理のため一度拝観停止になったことがありました。当時は伝・日光菩薩、月光菩薩や不動明王なんかも所狭しと安置されていたんです。あの「ずらり感」が壮観でした。

この光景を見るのはもう生涯最後。ということで、拝観停止のぎりぎりの日に観に行きました。
朝に一度みて、「夕方また来ますからね!」と受付のおっちゃんに念を押したものの、かなりギリギリの時間になってしまい、あせって丘を駆け上りました。
ふだん運動不足なくせに、この時ばかりは猛ダッシュの全速力でしたよ。人間やればできる。

ぎりっぎりで間に合って、汗だくでゼーゼーハアハアいいながらお堂の光景を見ると、朝のようすとまったく違う世界が広がっていました。

夕日がお堂の左側の窓からさーっと射しこんで、暗いはずの堂内がきらきら輝いてるんです。

天平の古仏はかなりいかめしい顔つきなんですが、光が当たっていつもとちがう、優しい顔に見えました。

「これで最後」という想いもあり、自然に涙がこぼれたものでした。

動かない仏像だけど、こちらの想いが向こうに乗って、語りかけてくれる”気がする”。それが仏像の魅力。
あらためて「仏像っていいな」と思った瞬間でした。

その時のようすを歌にしました。公式PVが公開されたので、どうぞご覧ください。


仏像バラード「夕焼けの法華堂 ~La La La 仏像めぐり~」



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「夕焼けの法華堂」収録。仏像ソングアルバム。


上野・観音ハウス

2016年 12月 31日

東京、上野の不忍池は、江戸時代に琵琶湖を模して造られました。
その縁でしょうか、今では琵琶湖の観音さんが安置されているんです。

「びわ湖長浜KANNON HOUSE」という、ギャラリーのような空間ができていまして、いつでも琵琶湖湖北エリアのステキな観音さんが展示されているという、仏像ファンにはなんともうれしい状況になってます。私もこのブログで何度も取り上げました。

観音さんは、2か月交代で展示されます。

今いるのは、横山神社所蔵の馬頭観音。

馬頭観音は、怒りの表情(忿怒相)で表現されますが、写真のとおり、なんだかカワイイですね。マンガ的なたたずまい(笑)。


横山神社・馬頭観音立像 平安~鎌倉時代

平安時代の終わりごろは、忿怒相でもこういう感じになるんですね。京のはんなり雅な時代ですから。

この馬頭観音さん、神社にいるのがまた面白いじゃないですか。
KANNON HOUSEのサイトによると、
”社伝によれば、横山大明神が白馬に乗って杉の巨木に降臨し、その木を彫刻して祀ったのが横山神社の始まりといいます。湖北地方では、古来より、横山大明神の本地仏は馬頭観音であると信仰されてきました。”

とのこと。

日頃、神仏習合を主テーマに追っている私としては、絶好の仏像といいますか、大好ブツです。
江戸時代までは神社とお寺はほぼ一緒。仏が姿を変えてカミとして現れるという考え方があって(本地垂迹といいます)、この馬頭観音もそのパターン。
横山大明神というカミの本体(本地仏)が馬頭観音だというのですね。
カミが巨木に降臨しちゃうパターンも、神社の伝承によくあります。ワクワクします(笑)

今年、湖北になにかと縁のある私、年明けはこのKANNON HOUSEにも出演させていただくことになりました。

入場無料ですので、正月気分の日曜日、気軽に遊びに来てください。
 
 ↓↓

(会場のFacebookより引用)
【宮澤やすみの「仏像ライブ」at KANNON HOUSE】

テレビ・ラジオで仏像の魅力を語る宮澤やすみ氏が結成した”仏像バンド”が、琵琶湖の観音を歌います! 新曲「長浜春秋」ほか、仏像愛にあふれるブツソングと楽しい仏トークです。

2017年1月8日(日)
12:00~13:00
入場料無料・予約不要
ご自由にご参加下さい。
※混雑時には座れない場合がございます。ご了承下さい。

宮澤やすみ プロフィール
 ”歌う神仏研究家”としてNHK「ひるまえほっと」TBSラジオ「安住紳一郎の日曜天国」など出演多数。著書に『はじめての仏像』『東京仏像さんぽ』などがある。
 ドラマー・Mr. ツバキングと仏像バンド”The Buttz(ザ・ブッツ)”を結成。 仏像ソングアルバム『Ash-La La La(アシュラララ)』をリリース。
 小唄師範でもあり三味線演奏で各地で公演も。

https://www.facebook.com/events/579020335630887/


世界唯一?の”仏像バンド”宮澤やすみ and The Buttz


神社で拝む?お寺で拝む?

2016年 12月 24日

明日はクリスマスですが、お寺と神社の話です(笑)

こないだ、某テレビ局のディレクターさん(女性)と仏像めぐり企画の打ち合わせしまして、そこで聞いた言葉が、

 

「私、お寺では何もお願いしちゃいけないのかと思った」

 

というものでした。 試験合格とか、彼氏ほしいみたいな願い事は神社に限る、お寺は葬式あるし修行するし厳粛な場、と思っていたそうです。

日頃、ブツ業界(?)にいるとそういう一般女性の感覚ってわからないもので、新鮮な言葉でした。

まあ、クリスマスにミサに行く人だって(熱心な信徒の方を除いて)ほとんどいないんだし、世間一般そんなに宗教に関わることってないから、そんなもんかもね。

私だって、どこそこの信徒とかいうのはまったくなく、いたって普通の日本人的宗教観で暮らしています。

ただ、仕事上お寺さんと神社さんの両方を取材していて、そこから聞いた話ですと、さきほどの女性の感覚とは真逆とも言える宗教観が見えてきました。

 

まず神社のカミさまですが、今でこそ「縁結び」などご利益を謳ってますが、もともとを辿ると少しちがう。原始の古代社会、大自然を神とみなしていたのが日本のカミの原点。災害が起きれば「神のお怒りじゃ」として、荒ぶる神に供物を捧げた。

時代が下って、平安貴族の時代になっても、雷が落ちると「怨霊のしわざじゃ」となって恐ろしい怨霊を鎮めようと必死な思いで、平安京に神社がたくさんできた。 だから、古い時代のカミは怖いものだったんですね。

 

いっぽう、お寺ですけど、たしかに怖い仏もいますが、観音さんなんかは「現世利益」をウリにしてましたから、これこそ日頃のくらしの欲求を満たすような願い事をしてもいいことになる。

以前取材したお寺のご住職は、「もうね、煩悩をどんどんぶつければいいんです」とおっしゃってました。 だから、本来の信仰のかたちを想うと、お願い事を叶えるにはお寺のほうがよさそうな気もします。

 

何百年も経つうちに、そういう区別はうやむやになって、天神様で合格祈願とか、縁結びだの金運だのと言われるようになりました。 それはなにしろ、寺社どちらも、人に来てもらわないと経営が成り立ちませんからね、需要に応えないとやっていけません(急にぶっちゃけた話ですみません)。

いっぽう、参拝するほうからすれば、 「効き目のあるところならどこでも」 お願いしたくなるのが人情。 そりゃもう人間、欲望がつきないもんですよ。私だって煩悩まみれのダメ人間ですよ!(急に開き直る)

だからお寺も神社も、人の需要に応えることは即ち煩悩に応えるということ。だから積極的にご利益を訴求するのが自然の流れ。まさに需要と供給がマッチして経済が動いています。

平安京の時代だって、神道から仏教から陰陽道まで、とにかく「効き目ありそう」なシステムを総動員して、街づくりをしてたんですから、今も昔も人間というのは変わりませんね。

冒頭の女性ディレクターさんも、この話をきっかけに「お寺のロケハンで、観音さんにめっちゃお願いしてきちゃいました」とうれしそうに話してくれました。

とりとめのない話でしたが、煩悩が経済を動かすという話(そんな話だっけ?)でした。


湖北・観音の里へ

2016年 12月 17日

せわしない師走ですが、ぼくの場合毎年この時期はオフ期。 人前に出る仕事もひと段落し、仕事場で篭もっております(やることは無くならない…)。

そんなわけで、ここでもオフっぽい感じですみません。

先日の長浜市での出演では、有名な国宝・十一面観音菩薩のいる向源寺にお参りしました。 紅葉まっさかりの境内。ほとんど人もなく観音様ひとりじめ(管理のおじさんはいたけど)。


紅葉のピークでした

つかの間の、ゆっくりした時間を過ごせました。

JR高月駅からの道は整備されて「かんのん道」と呼ばれています。 毎年8月や10月の「観音まつり」のときは、大型バスが何台も行き交い、観光客が押し寄せるのですが、そこを外して紅葉の時期に行くのもいいもんですね。

私が最初にここを訪れたのは、1月下旬でした。 例年なら大雪で大変な時期ですが、幸運にも雪はなく、 地元のおばあちゃんからも「あんた運がいいねえ」と言われたのを覚えてます。

思い立ったが吉日、ってやつですね。


駅前の風景ですが、静かです


仏像鑑賞のキホンの地?

2016年 12月 10日

滋賀県、長浜市での出演を終えて、その足で奈良に向かいました。

ひっさびさの、仕事抜きプライベート旅。
基本に還る旅でした。


「夕焼けの法華堂」という歌にもした仏の殿堂を再訪

東大寺法華堂は、東大寺の前身、金光明寺として建立されまして、仏都・奈良の原点ともいえますね。
仏像もすごい。どれも3~4mある圧巻の存在感。

金剛力士(裸じゃなく鎧を着てる)、四天王、梵天帝釈天のみなさんが、まあみんな揃いも揃ってコワモテなこと(笑)。
その中心に立つのが、不空羂索(ふくうけんさく)観音菩薩。
観音さんは「慈悲の仏」というのが基本設定のはずですが、この観音さんは慈悲の優しいイメージとはちがい、ちょっと近寄りがたい怖さがある。
怖さというか、畏怖の念といいますか。

なんでも天平の時代、朝敵を呪うために造立されたという云われもあったりしまして。昔の時代は、敵を平定するのにも仏像に頼ったのでした(そのへんの話は、年明けから早稲田大学エクステンションセンターで講義します)。

それが今では、コワモテ集団もいかつい観音さんも、冬の静かな午後のひとときに、すっかりリラックスされているようでした。

以前より表情がおだやかに見えたのは、自分がオフでリラックスしていたからでしょうか。
仏像って、自分の状態によって印象が変わるんですよね。

だから、一度観た仏像でも何度も逢いに行きたくなるのです。


(20秒動画)隣の二月堂は、お水取りで有名。鹿さんもリラックス