十三仏

私たちを浄土へと導いてくださる十三仏

十三仏とは?

十三仏とは、冥土へ旅立った私たちを浄土へと導く審理をする裁判官であり、時には私たちを弁護する役目をして下さる十三の仏様(明王、菩薩、如来)です。冥土ではまず、初七日から四十九日までの七日ごと、そして百か日、一周忌、三回忌まで冥土の裁判官である十王の裁きを受けます。この十王と、その後の審理(七回忌・十三回忌・三十三回忌)を司る三王を加えた十三王の本地(ほんじ=根本真実身)こそが十三仏なのです。十三の裁きでは、現世でご遺族が行う追善供養の内容も審判に反映されるといわれ、七日ごとの法要の際にご遺族が故人の冥福を一心に祈ることで故人の生前の罪悪が消し去られるとされます。

十三仏の尊像

■不動明王 秦広王(しんこうおう)初七日:7日目(命日より6日後) 梵字:カーン 御真言:ナウマクサンマンダ バザラダン センダ マカロシャダ ソワタヤ ウンタラタ カンマン 干支守護本尊:酉 人は、亡くなってすぐの時期は遠い冥界へ旅立つ覚悟も不十分で、またご遺族もその人の死を認められず現世への未練が残っています。不動明王は、死後の世界へと旅立とうとする者が再び現世に未練を持たぬよう、右手の剣で煩悩を断ち切り、左手の縄で迷っている者を縛り冥界へと引き込んで下さいます。 ■釈迦如来 初江王(しょこうおう)二七日:14日目(13日後) 梵字:バク 御真言:ナウマクサンマンダ ボダナン バク 今から2500年前、インドの菩提樹の下で世の中の道理、自然の摂理を体得し、一切の迷いを離れて悟りを開かれた仏教の開祖。あまねく衆生を救うための仏として存在します。冥界への旅立ちに際し、葬儀で慌てて戒律を授けなければならない者や修行をしていない者に本来の教えを説いて下さいます。 ■文殊菩薩 宋帝王(そうていおう)三七日:21日目(20日後) 梵字:マン 御真言:オン アラハシャナウ 干支守護本尊:卯 お釈迦様が子供時代に教えを受けたとされる智慧の仏(知の菩薩)。釈迦如来の両脇侍に文殊菩薩と普賢菩薩を配した像を“釈迦三尊仏”と称します。二七日から三七日を経て四七日までの間に、右手の利剣で諸戯(諸々の戯言・穢れ)を絶ち、仏教徒として身につけるべき教義を教え込んで下さいます。 ■普賢菩薩 五官王(ごかんおう)四七日:28日目(27日後) 梵字:アン 御真言:オン サムマヤ サトバン 干支守護本尊:辰・巳 慈悲門を司る“行の菩薩”といわれ、文殊の智慧を生かす“普賢の行願”という慈悲の行いをなさいます。普賢は「全てにわたって賢い者」という意味で、十方世界に現れ方便をもって命ある者を救う行動力のある菩薩様です。多くの功徳を備え、私たちの煩悩を打ち砕き悟りの世界へと導いて下さいます。 ■地蔵菩薩 閻魔王(えんまおう)五七日:35日目(34日後) 梵字:カ 御真言:オン カカカビ サムマエイ ソワカ 干支守護本尊:午 釈迦入滅後、弥勒菩薩が現れるまでの無仏の間、全ての生きとし生けるものを救う救世主。特に子供を守る仏様でもあります。四七日まで冥界を旅してきた者が六道(地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天道)の輪廻を繰り返し苦しむ際、救いの手を差し伸べて教化し極楽浄土へと導いて下さいます。 ■弥勒菩薩 変成王(へんじょうおう)六七日:42日目(41日後) 梵字:ユ 御真言:オン マイタレイヤ ソワカ 釈迦入滅後、五十六億七千万年後に如来となって世界を救済する役目を持つ未来仏。第二の釈迦としてその説法を引き継ぎます。その時までは兜率天という浄土で常に心を鎮め、衆生を救うため思いを巡らせ未来について考えています。心を落ち着かせ、正しい判断を助ける“定の菩薩”です。 ■薬師如来 泰山王(たいざんおう)七七日:49日目(48日後) 梵字:バイ 御真言:オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ 東方瑠璃光浄土の教主で病気を治して下さる仏様です。冥土では満中陰(七七日)を迎えると現世との繋がりが終わりますが、まだ次の世界に完全には入れず、中間の道中を乗り越える苦しみが待っています。お薬師様は持物の薬壷より極楽浄土への道を歩むための薬を与えて下さいます。 ■観世音菩薩 平等王(びょうどうおう) 百か日:100日目(99日後) 梵字:サ 御真言:オン アロリキヤ ソワカ 干支守護本尊:子(※千手観音として) 観世音菩薩または観自在菩薩といい、人々を自在に救済する“慈悲”を表す仏様です。勢至菩薩と並び阿弥陀如来の脇侍として、亡者を蓮の台に救い上げ阿弥陀如来へと導く役目を持ちます。衆生の願いに応じ三十三の姿に身を変え、あまねく優しさを授け、慈悲の行いを助け私たちを見守って下さいます。 ■勢至菩薩 都市王(としおう)一周忌:2年目(1年後) 梵字:サク 御真言:オン サンザンサク ソワカ 生きとし生けるものを無限の光明で照らし、苦しみを取り除くための仏の智慧を授ける菩薩様。右手は蓮華の花を咲かせる三つ又の矛を象った印相をし、左手には蓮華を持っています。勢至菩薩と観世音菩薩は阿弥陀如来の脇侍(阿弥陀三尊)として亡者を先導して下さいます。 ■阿弥陀如来 五道転輪王(ごどうてんりんおう)三回忌:3年目(2年後) 梵字:キリーク 御真言:オン アミリタ テイセイ カラ ウン 干支守護本尊:戌・亥 阿弥陀は「アミターユス(無量寿)」「アミターバ(無量光)」というサンスクリット語を漢訳したもの。西方極楽浄土の教主で、極楽の住人を正しく教化するため説法に努めます。限りない寿命を持つとされ、その光はあらゆる国の人々をあまねく照らし、信じる者全てを極楽浄土に往生させて下さいます。 ■阿閦如来 蓮華王(れんげおう)七回忌:7年目(6年後) 梵字:ウン 御真言:オン アキシュビヤ ウン 阿閦(あしゅく)は「アクショービヤ(揺るぎない)」というサンスクリット語からきたもので、悟りを求める誓願と菩提心が金剛(ダイヤモンド)のように堅固であることから「無動如来」ともいわれます。 発菩提心、悟りや智慧の獲得を目指し菩薩道を極めるため、東方の極楽浄土で説法を続けています。 ■大日如来 祇園王(ぎおんおう)十三回忌:13年目(12年後) 梵字:バン 御真言:オン アビラウンケン バサラ サトバン 干支守護本尊:未・申 別名「摩訶毘盧遮那如来」。天地のあらゆる者、宇宙生命の中心であり、宇宙そのものとされる仏様。太陽のごとく輝いていることから大日如来と呼ばれます。これまで導いて下さった十一の仏様に教化されたことで、亡者の悟りがどれだけ深まっているかを観て、さらにその上へと導いて下さいます。 ■虚空蔵菩薩 法界王(ほうかいおう)三十三回忌:33年目(32年後) 梵字:タラーク 御真言:オン バザラ アラタンノウ オンタラク ソワカ 干支守護本尊:丑・寅 虚空(天界・法界)のような蔵(知恵・功徳)を持つ仏様。大空のような心を授け、どんな人にも仏性が備わっていることを教え涅槃へと導いて下さいます。根本教主たる大日如来の後に現れるのは、ようやく辿り着いた平穏に安住することなく菩薩道を実践し続けることを教化するためといわれます。

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