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第4部 そうだ、終活しよっ♪ 第10回 0葬と永遠葬とブラックホークダウンと私(後編2)

こんにちは!一笑仏工房の中の人、あんどぅ☆ななせです( ^ω^ )
前回はブラックホークダウンについて長々と説明してしまいましたが、一旦それは忘れて頂きまして!(え

私ね~、こんな雑誌を読んだんでございますよ。
バァァ~~ン!!



別冊サンガジャパン第4号「仏教から死を見つめ直す 死と輪廻」
電車で読むのめっちゃ恥ずかしいやつ!(読んでるけど!)

色々な方が寄稿している雑誌なんですけど、宮崎哲弥さん、南直哉さん、山下良道さんなど仏教界で今をときめく言説者が目白押し!
何年か前に渋谷のブックファーストの仏教コーナーで見つけて「いつか読もー」と積んでおいた雑誌です(笑)

ちなみに渋谷のブックファーストの仏教コーナーはなかなか流行どころを網羅していてイイですね!

で、このコラムで終活について書くようになって、いよいよこの雑誌を読むときが来たかとパラパラめくってみますと。
一条真也さんという方が書いた「問われるべきは「死」ではなく「葬」である」という寄稿文が目に止まりました。
この方、株式会社サンレーという冠婚葬祭業の会社の社長さんなんですね。
その方が言うことには、最近は通夜や告別式を行わずに火葬する「直葬」が多くなっているが、とんでもないことで、葬儀は絶対に必要!人は葬儀によって永遠に生きられる!と言って「永遠葬」を提唱しているんですね!



そ、葬儀は絶対に必要ですか~~~、そうですか~~~
しゅ、しゅみません、私めっちゃ直葬希望で、「自分が死んだら葬式はせずに火葬だけして欲しいなー」と思っていたんですけど、私、間違っているんでしゅか~~!?



私のような考え方の代表として、島田裕巳さんの「葬式は、要らない」という本があるそうです。(2010年刊行、30万部のヒット作!)
その島田さんが提唱しているのが、直葬の更に先を行く、「0葬」
通夜や告別式をせずに火葬したあと、遺灰を火葬場に捨ててくるのを「0葬」と呼んでいるんです。



うーん、火葬場に捨ててしまうのはちょっと…私でも抵抗あるかな…
と思ったのですが、旦那さんに聞いてみると意外な答えが!

私「お互いに死んだらさ~、葬式はしないで直葬でいいよね?海に散骨とか憧れるけど実際難しいのかなー。親族にお知らせはしたいから都合いいときに食事会ぐらいすればいいと思うけど」
旦那「直葬がいいし、散骨とかもしなくていいよ。遺骨持って帰らないでいいよ。」
私「マジで?流石に遺骨は持って帰らないといけないんじゃないかな…?」

旦那さんの超リアリズム?シニカル?な答えにちょっと驚きました!まさに0葬希望ってことじゃん!
後でうちの近所の火葬場に電話して聞いてみたところ、そこは遺骨を持って帰らないといけない決まりだそうでしたが。

そうね~~、私が死んだら0葬でもいいんだけど~~、旦那さんや親の場合はやっぱりちょっとね~~、火葬場に捨てるとかは出来ないかな~~~(ー ー;)
私、ぬいぐるみも捨てられないタチですもん。

一条さんがなぜ「直葬」や「0葬」を否定しているかと言うと、葬儀をやらないということは死者と生者のつながりを断つことで、人間の尊厳を損なうことだと言うんですね。
しかも、オウム真理教やナチスは共に葬儀を行わずに遺体を焼却したから、葬儀をやらずに火葬することはナチスやオウムに通じる危険思想だと言うんですね。

ほーーーー、「0葬」がナチスなら、「永遠葬」は靖国か!?
うーーーん、しょ、しょうなのかな~~~??!?!?
私ってナチなの~~~!?!?
でも「オウム真理教」や「ナチス」に「葬儀を行わずに遺体を焼却する」という属性があるとしても、「葬儀を行わずに遺体を焼却する」属性をもつ集団が全て危険思想の集団とは限らないですよね
~~~!?!?

っていうか~~~!!ちゃうねん!!
葬式やりたくないって言うのは、単にうちがビンボーだからなんですよ!
お金も無いのに無駄な(気がする)儀式に何百万も払うとか無理ですって!
直葬が増えているというのも、私ら世代が貧困世代だからだと思いますよ!

それにね~、私が宗教や儀礼を頭から信じることが出来ないのは、親の影響もあると思うんですよね。
私の親は思いっきり「団塊の世代」。
戦後間も無い頃の生まれで、「天皇が神って嘘だったんだ!」という大きな価値観の転換期に育てられた人たちで、宗教や迷信が嫌いな左翼的思想がベースにあるんですよね。
だから親も立派な葬式をあげることなんてちっとも望んでいないと思います。
島田裕巳さんも世代的に団塊の世代に近いんじゃないかな。

うーん、でもね~~
死者を少しも思わないのは危険思想だと言われると…うーん、確かに一理ある気はしちゃうんだよな~~


で、思い出したのが「ブラックホークダウン 」の話なんです。
「絶対に仲間を見捨てない」という不文律のもと、絶体絶命のピンチの中でも仲間を助けに行くアメリカ軍の兵士たち。
「ブラックホークダウン 」以外でも、アメリカの戦争映画の中で、そういうシーンはよく出てきます。
「バンドオブブラザーズ」だったかな、ヨーロッパ戦線で激しい撃ち合いになるんですけど、仲間が撃たれて倒れると必ず生きていようが死んでいようが仲間が引きずって帰ります。
それは日本人の私からするとちょっと不思議で、まあ日本軍の場合も同じように仲間を助けたのかは全く知らないんですけど、死体を引きずって帰ることにそれほど意味が無いように思ってしまうんですよね。それに、「敵」と決めたものに対してはとことん残酷な西洋人が、「仲間」と決めたものに対してだけはそこまで義理堅いことも不思議でした。
ただ思うのは、「どんなピンチでも絶対に仲間が助けに来てくれる」という信頼があるからこそ、超危険な戦いに挑むことが出来るのかな…ということです。
だから、自分がピンチのときに助けに来てもらうためにも、誰かがピンチのときは絶対に助けにいかないといけないんですね。
情けは人のためならず、ということでしょうか(^_^;)

お葬式も、それと同じかな。この世知辛い世の中を暖かい気持ちで生きていくために、死者と生者をつなげる何らかの儀式は必要なのかもしれません。
大掛かりな葬式なんてやりたくない、という気持ちには変わりないですけど、まあほんと食事会をするだけとかでもいいんで、残された人たちが暖かい気持ちになれるように考えてあげることが必要なのかもしれないですね!



それを踏まえてエンディングノートの内容考えるぞ~!