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第一部 連載2回目  仏教、どこから学びはじめればいい?



とある仏像との出会いをきっかけに仏教の時間軸のはかり知れなさに目覚めた私は(※連載第1回参照)、その後、「決して流れ去ることのないなにか」を求めて、仏教思想に触れはじめました。

 

……とは言え、最初は、いったいなにから手をつけていいのかわかりませんでした。

 

 

 

ひとくちに「仏教」と言っても、原始仏教やテーラワーダ、大乗仏教など、さまざまな系譜に分かれます。

 

現在の日本に広く伝わっている仏教も、密教もあれば、禅もあれば、お念仏もあれば、お題目もあって、なにがなにやらチンプンカンプンです。

 

 

 

本屋さんに行って仏教書コーナーを眺めてみても、膨大な書籍の海を前に、いったいなにから読みはじめればいいのか、クラクラしてしまうばかり。

 

近所のお寺に身ひとつで飛び込んで、お坊さんに仏教思想をいちから教えてもらう勇気もありませんでした。(仏教思想には興味はあったけれど、仏教徒になるつもりはなかったのです。下手にお寺なんかに行ったら「布教」されてしまう! と思っていました。)

 

 

 

ということで、私は、やっぱり仏像を入り口にすることにしました。

 

全国のお寺をめぐって、ご本尊のお姿を拝みながら、その「かたち」が、いったいどんな思想を伝えてくれているのか、まずはじっくり感じてみよう、と思ったのです。

 

 

 

学術的にどんなに間違っていてもいい。仏さまと向き合っているときの自分のこころの動きを、まずは全面的に信頼してみよう。

 

そう決意したのです。

 

 

 

聞く人が聞いたら、「なんと傲慢な!」と怒られてしまうようなお話かもしれませんね。

 

でも、この「お勉強」の方法は、私にとても合っていました。

 

時間はかかったけれど、少しずつでも、仏教思想の中身を「心身まるごと」で学べたのは、結果として、とてもありがたいことでした。

 

 

 

次回は、小出流「仏像との向き合い方」を詳しく書いてみたいと思います。

 

 

 

 

次回へ続きます!