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桜に笑う? 間近で拝める南山城の国宝仏像

テレビのロケで京都へ。この写真見てください。旅行のポスターに使えそう?


桜満開!よいシーズンに訪れました

これは、奈良に接する「南山城」という地域の観音寺。大御堂(おおみどう)とも呼ばれます。

仏像ファンならおなじみ、国宝の十一面観音がいるお寺です。

天平時代の作というから、1270年くらい前のもの!
前記事で紹介した、葛井寺の千手観音さんと同期くらいです。
そんなに古いのに、今でもきれいなかたちで残っています。

腰がくびれた抜群のプロポーションがたまりません。
だいたい十一面さんは、体つきがセクシーでも表情は厳格なもの。

しかし、桜満開のここちよさのせいか、今日だけはやさしい表情で笑っているように見えました。

ここのお寺のいいところは、近づいて拝観できるところなんですよね。
ご住職に促されて、厨子の真ん前へ。息のかかる近さで国宝の観音さまを拝する。ゾクゾクしますね。
ふつうはできないことですよ。

この日は旅番組の収録でしたが、主役の大物俳優さんも感動してらっしゃいました。

ご住職のポリシーとして、この像はここから一歩も出さず、必ずこのお堂で拝観してもらうことにしているそうです。
だから、以前に京都国立博物館で、南山城の仏像展をやったときも、主役級であるこの像は出展されませんでした。
そのぶん、このお寺まで来たときには、間近でじっくり見てもらおうというお考えだそうです。

わざわざ出向く手間があるぶん、混雑するようなお寺ではないので、国宝観音を独り占め。贅沢な時間でした(収録の仕事もきっちりやりましたよ)。

以前に取材で仏像写真を撮らせてもらったので、その美仏っぷりをお見せしたいんですが、ネットに上げるのは控えておきましょう。
ここに上げると、ご住職の思いを無視してしまうことになりますしね。
ま、検索すればいくらでも出ると思います…。

ぜひ現地に足を運んでください!

ここは、今でこそのどかな地域ですが、この観音像が造られた当時、都はすぐ近くの恭仁京(くにきょう)というところでした。
南にひと山越えると奈良、西へ行くと難波に出られるという位置関係。ここは重要なターミナル拠点だったようです。
東京で言うと、新宿みたいな?ところでしょうか。

そんな「都心近郊」の地だから、こんなに素晴らしい仏像が造られた。
高額な漆を多用する木心乾漆技法でできていますが、これは莫大な予算を投じないとできません。
街道の拠点に邪気が入らないよう、仏像のパワーで守護してもらう、そんな目的があったんでしょうか。
当時の仏像は、美術品ではなく、国家鎮護などの大事な役目を実行する役目があったんですね。

さて、前回記事でお伝えした、
4月8日の上野散歩イベント、満席近くなっています。
もし気になる方はお問い合わせください。

(告知)
”仏像バンド”宮澤やすみ and The Buttz と行くシリーズ
【4/8 江戸の鬼門・上野の歴史ミステリーさんぽ+ミニライブパーティ】
http://yasumimiyazawa.com/buttz/flowerparty.html

ご予約は、上記リンクの申込フォーム、または宮澤やすみのSNSから直接メッセージくださってもぜんぜんOKです。ゆるいやつですから。