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答えられる? 仏像素朴な疑問

哲学者の梅原猛さんがお亡くなりなりました。
私たち仏像ファンには、『隠された十字架』などの著書でご存知の方も多いと思います。
法隆寺夢殿の救世観音の謎に、独自の解釈で迫る文章が、論文なのにワクワクさせてくれて、楽しく読んだものでした。


酒舟石。飛鳥の謎にワクワクしました

ぼくが20代のころにハマったのが『飛鳥とは何か』という本で、子供のころから「三つ目がとおる」のマンガとかで飛鳥には特別なあこがれがあったんですけど、それを後押ししてくれる謎解き歴史ミステリーのような内容でした。

梅原氏の論調は独自過ぎて、時には批判もあったみたいですけど、それでも胸を張って持論を唱えるようすがカッコよくて、自分もこんなふうに強気な文章書いてみたいと思ったものでした。
その後、仕事で書くのは、いつもソフトな文章ばかりなんですけどね。キャラのちがいでしょうかね。

素朴な疑問に素直に向き合う姿勢も、教わりました。
ぼくは、「醤油はなんでしょっぱいの?」とか素朴すぎる疑問をもってしまう性分で、
フリーライター時代に、酒や食の取材をするときはこういう「ものわかりの悪さ」が役に立った次第です。

仏像や寺についても、「なんでお坊さんは修行するの?」とか「なんでお釈迦さんはエライの?」とか、一見当たり前に思えるような疑問を大人になるまで持っていたのが、今の仕事につながっていると思います。
言い換えれば、子供のころから成長してないんだけど。

で、飛鳥に興味をもっていた小中学生時代のわたくし、素朴な疑問がありました。
それは、

「蘇我馬子はお寺を作ったのに、なんでお墓は石舞台古墳なの?」

というものでした。

学研のひみつシリーズか何かで、石舞台古墳は蘇我馬子の墓だという話を読んだ宮澤少年。
あの時代、初めて「寺」という最新スポットを作った馬子さんは、新しもの好きだったはず。なのに、お墓は旧時代の古墳だということが、ピンと来なかったんですね。

当時はまだ梅原さんの本も他も読んでいませんから、ただの素朴な疑問だったわけですが、大人になっていろいろ勉強していくうちに分かりました。


蘇我馬子の謎を知る? 飛鳥大仏

これを読んでるみなさんは、お寺や仏像に興味がある人でしょうから、わかりますよね?
それとも、意外と答えられないですか?

答え合わせは、来週の更新でいたしましょう!
毎週火曜、お昼ごろに更新。ランチでもしながらチェックしてください。

(参考)
飛鳥、蘇我馬子と石舞台の「素朴な疑問」を歌った仏像ソング
「馬子と石舞台」

---おしらせ---

本コラム著者・宮澤やすみの短期講座

早稲田大学エクステンションセンター中野校にて
(社会人向け短期講座です)

「光と闇の神仏史」
https://www.wuext.waseda.jp/course/detail/44468/