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国宝・東寺展!辛酸なめ子さんと見た「踏まれるもの」たち

新元号が「令和」に決まり、平成と令和をまたいで開催されるのが国宝・東寺展です。


写真は報道内覧会で許可を得て撮影しています

じつは今回の取材、漫画家でコラムニストの辛酸なめ子さんとご一緒したのでした。
以前ラジオ番組でご一緒して以来、こないだ久しぶりに再会したのでご招待した次第です。
なめ子さんは仏像ファンというわけではないので、逆に新鮮なコメントをいただくことができます。

そんななめ子さん。増長天の邪鬼に注目したようで、

「邪鬼の乳首のデザインが斬新ですね」

と、なめ子さんらしい切り口のコメントをいただきました。
たしかに、昭和のころにあったブザーのボタンのようなデザインになってます。


増長天に踏まれる邪鬼。撮影:辛酸なめ子

アップの写真は載せられないので、ぜひ展示室で乳首チェックしてください。
顔の表情も、なんだかあきらめちゃったような脱力感があって、いいですね。

増長天は、守護神としての役目を担う「天」のカテゴリに入る仏像です。
展示室反対側には持国天もいて、剣を振り上げるポーズがカッコいいです。

しかし、なめ子さんの視線は踏まれているほうに向きます。
冒頭の写真にあった降三世明王を見て、

「宮澤さん、こちらで踏まれている方は、邪鬼ではないんですか?」
「あ、降三世明王ですね。これは実はヒンドゥー教の神、シヴァ神(大自在天)とその奥さん(烏摩妃)なんですよ」

降三世明王が踏んでいる二神は、ヒンドゥー教の最高神。
それを踏み付ける(降伏)ことによって、密教の優位性を表すとされ、まあちょっと強引な表現であります。

しかし、よーく見ると、気づく点があります。
踏まれている奥様・烏摩妃さんの左手が、明王の足にそっと触れているではありませんか。
この意味するところは、何なのでしょうか……?
正解はありません。
人それぞれの解釈ができそうですね。


足にそっと手を添えています

これこそ、間近で見られる展示だからこそ見える光景ですね。

ちなみにこれ、別会場でやっているVR作品『空海 祈りの形』で指摘されていたことで、おかげで気づくことができました。

ところで、この「東寺展」の無料招待券をご用意したイベントを開催します。どなた様もぜひご参加ください。
下の(おしらせ)をご覧いただきお申込みください。

特別展「国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅」
2019年3月26日(火)~6月2日(日)
東京国立博物館・平成館にて
詳細は https://toji2019.jp

VR作品『空海 祈りの形』
2019年3月26日(火)~6月2日(日)
同館東洋館内「TNM & TOPPANミュージアムシアター」にて
詳細は http://www.toppan-vr.jp/mt/

---おしらせ---

本コラム著者・宮澤やすみ出演

”仏像バンド”宮澤やすみ and The Buttzと行く
【目黒寺社さんぽ&フラワーパーティ】
目黒は江戸の裏鬼門。
謎めく仏像スポット・目黒の秘仏を特別に拝観します。
さらに「花祭り」ならぬ「フラワーパーティ」で仏像ファンの交流も。
ブツトーク&ライブで盛り上がりましょう。

4月6日(土)14時集合
詳細は、

http://yasumimiyazawa.com/buttz/flowerparty.html