花祭り！目黒のお堂は説法ライブエイド！

先日は、釈迦の誕生日（4月8日）を記念して都内仏像めぐりイベントをやってきました。
行先は目黒。目黒は江戸城の裏鬼門にあたり、現在でも都内有数のブツスポットなのです。


主催は我々、仏像バンドこと”宮澤やすみ and The Buttz（ザ・ブッツ）”
写真は許可を得て撮影

今回はレポート後半。大円寺をお参りした（前記事参照）後は、五百羅漢寺へ。

五百羅漢というと、各地のお寺で石像があったりしますが、ここは、そのどれもが木造。堂内にどばーっと並ぶ様は圧巻です（現存305体）。
しかも、ひとりひとりに名前とキャラクターがちゃんとあるんですよね。羅漢堂ではそういう個々の性格もわかります。

お寺のHPによると、「元禄時代に松雲元慶禅師が、江戸の町を托鉢して集めた浄財をもとに、十数年
の歳月をかけて彫りあげたもの」だそうです。


ご住職の佐山拓郎さんにご案内いただきました

次は本堂。ここでは釈迦如来を中央に、普賢、文殊の両菩薩が鎮座（記事冒頭の写真）。巻き毛やオールバックなど独特の姿は「黄檗様（おうばくよう）」というもので、中国の黄檗宗という宗派の美術様式です。日本では江戸時代に流行しました。
周囲には、これまた羅漢さんたちがどばーっと並んで、釈迦の説法を聴いているという光景を表現しています。
羅漢さんとは、釈迦の教えを実際に聴いて修行を積んだ聖者なのです。


これは過去に取材でお邪魔した時の写真。10年前の筆者が写っております

堂内には「比丘たちよ・・・」と語りかけるCDが延々と流れてまして、ぼくらも釈迦の説法を聴く羅漢の仲間入りをするという趣向です。

みんな静かに聴いている様子ではあるけれど、今で言ったらスーパースターのライブ会場ですよ。ライブエイドでフレディ・マーキュリーが”イ～ライライラレーオ”とか謎の文句でオーディエンスを煽って熱い掛け合いをする、あの光景と重なります。『ボヘミアン・ラプソディ』ブルーレイ発売されましたね。

いや話が逸れたけど、なかなかに特別なブツ体験ができるお寺として、都内の仏像ファンには有名な場所です。


周囲には、おびただしい数の羅漢さん。我々はアリーナ席におじゃまします

人々を救うために集まった「説法ライブエイド」。羅漢さんは、釈迦の熱いコールに心の中で熱いレスを返したことでしょう。

このあと、ツアー一行は目黒のライブハウスへ。
我々、仏像バンドこと”宮澤やすみ and The Buttz（ザ・ブッツ）”のトーク＆ライブパーティとなりました。

「花祭り」ならぬ「フラワーパーティ」。
仏像、お寺好きの皆さん、初対面でも打ち解けて話がはずみ、「東寺展」の招待券が当たるプレゼント大会も盛り上がって、宴は夜（あんまり遅くない、ほどよい時間）まで続いたのでありました。


五百羅漢寺の”説法ライブ”に負けじと、熱い仏像ライブで盛り上がる！

帰り道は、目黒川の桜を見ながら、心地よい春のイベントでした。

（参考）
天恩山五百羅漢寺
http://rakan.or.jp

---おしらせ---

本コラム著者・宮澤やすみ出演

【日本伝統文化フェスタ】
4月26日（金）15時
4月27日（土）15時
上野公園、噴水広場前にて
”仏像バンド”宮澤やすみ and The Buttzが出演
「東寺展」まっさかりの東京国立博物館をバックに仏像を歌うミニライブです。

イベント公式サイト
http://jtc-festa.com/