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客仏の哀しみ? 百済観音のひみつ

こんにちは。この連載で、先日はイスムさんの百済観音について書きましたけど、それを主役にしたイベント「仏像ライブ」が間近に迫り、やっと百済観音イメージソングができあがった宮澤やすみです。

曲のタイトルは「君はソウルメイト!百済観音」です。
文字にすると笑っちゃうんだけど、気軽に楽しんでもらえる楽曲になりました。

歌詞は、百済観音のことが自然によくわかる内容。
キーワードは「側面観照」、そして「客仏」です。

このうち「側面観照」はイベントでお話するとして、「客仏」という言葉、ご存知でしょうか?


イSムの新作・百済観音

お寺では、ご本尊やその眷属など、そのお寺のために安置されている仏像があります。

それとは別に、なんらかの事情で別のお寺から移設して、本尊の横とか別の建物とかに安置されるのが客仏。

いわば「仮住まい」「居候」みたいな感じでしょうか。
もちろん大事な仏像なので、丁重に扱われるのですが。

法隆寺にいる実際の百済観音も、どこで造られどんな経緯で法隆寺に安置されたのか不明で、長い間金堂の片隅で「客仏」として安置されたそうです。

本尊になり得ない、主役グループからはずれた立場、百済観音さんはひとりぼっちです。
僕なんかすぐ妄想してしまうタチなので、さびしい思いをしたんじゃないかな~、と勝手な想像をしてしまうわけです。

私事ですが、僕は子供の頃大阪育ちで、バリバリ大阪弁をしゃべってたんですけど、小1で神奈川県に引っ越して、引っ込み思案な気質に言葉がちがうことが加わって、なかなか溶け込めなかった体験をしました。
いじめとかは無かったけど、何かにつけどこか「よそさん」扱いみたいな様子で、小さいながらに疎外感をよく感じていました。
(おかげで書道や音楽にひとりで没入する子になって、今があるんですけど)

百済観音さんご自身は、立派に信仰を集めていたので疎外だとか全然無いんでしょうけど、仏像というのは、観る側の個人的な境遇を重ねてしまうものなんですよね。
だから、僕の場合は、百済観音を見ると、仲間外れにされる寂しさつらさを、ほんのり思い出して胸のあたりがチクリとなります。
しかし同時に、国宝としてフランスまで出向いたりするまでになった百済観音さんは、本当に多くの人に愛されて、ぜんぜんひとりじゃないよというポジティブな気持ちにもさせてくれるんですね。

そんなわけで、歌はだいぶカラッと明るく”ぼくらのソウルメイト”と歌うポジティブな詞を書きました。

「仏像ライブ」で、バンドメンバーと一緒に初演披露したいと思います。


この4人が、”仏像バンド”こと宮澤やすみ and The Buttz(ザ・ブッツ)


ニューアルバム『末法思想』も発売決定! なんと直筆毛筆手書き半紙包みの完全手作り仕様

会場で発売するアルバムには、ボーナストラックとして「君はソウルメイト!百済観音」のデモバージョンを収録しています。

---おしらせ---

本コラム著者・宮澤やすみ出演

【復活!! 仏像ライブ】
7月27日(土)13時/15時 各回先着25名限定 入場無料
イスム表参道店にて
出演:宮澤やすみ and The Buttz

宮澤やすみ氏率いる仏像バンド、THE BUTTZ(ザ・ブッツ)の仏像トークとミニライブ。
テーマは「仏像の原点」。イスム百済観音を主役に、海外文化だった仏像をどう受容したのかをひも解く。
仏像ショップ・イスム表参道店でのイベントが、4年ぶりに復活!

詳細はWEBサイト
http://www.isumu.jp/info-contents/B-live2019/