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秋篠寺・伎芸天の美の秘密に迫る その1
”振り返るとすぐ絵葉書売場があるんですけど、その写真を見てしまうと、肉眼での印象がくずれてしまうんです……”
神仏研究家・音楽家の宮澤やすみが、仏像とその周辺をブツブツ語る連載エッセイ。
こんにちは。ここ数カ月の石山寺シリーズ、10回も書いてしまった宮澤やすみです。
今週から別の話題になります。新鮮な気持ちでございます。
先日は、銀座蔦屋さんにて、トークライブの配信に出演してきました。
テーマは「伎芸天」と秋篠寺。

本物の伎芸天像を3Dスキャンして造った、寸分違わぬ精巧な木造
今回、仏像制作のイスムと蔦屋さんのコラボで、秋篠寺の伎芸天をそのままの形で複製した木造像ができあがり、その発表を兼ねたイベントでした。
ご一緒したのは、イラストレーターの田中ひろみさん、仏像大好き芸人のみほとけさんです。

左から、みほとけさん、田中ひろみさん、ワタクシ宮澤やすみ
さて伎芸天。あの有名な愛らしいお姿が、目の前に置かれました。
トークでも話しましたが、伎芸天は見る角度によって印象が異なる。
よく出回っている写真は斜めからのアングルで、お腹がふくらみふくよかに見える。
しかし、実際にお寺で真正面から拝すると、わりとスレンダーに見えるんですよね。

こうして下から見ると、秋篠寺で見た記憶とおんなじです
だからお寺では、じっくり拝観したあと振り返るとすぐ絵葉書売場があるんですけど、その写真を見てしまうと、肉眼での印象がくずれてしまうんです。
「ああ、コレじゃないんだよ~ この目で見た伎芸天はこうじゃないんだよぉ~」
となって、もう一度内陣の伎芸天を目に焼き付け、帰り際はなるべく絵葉書やポスターが目に入らないように、下を向いてお堂を出るのです。
あの、秋篠寺での拝観体験が、この複製像を見て鮮明に思い出されたのでした。
伎芸天は、密教に登場する女神で、摩醯首羅天(インドのシヴァ神のこと)が宴会中に、髪の毛からポンと生まれたといいます。そして歌がうまかったそうです。
なので、音楽や芸能の神として拝まれています。
わたくしも音楽に関わる人間で、とくに歌も歌うものですから、伎芸天のお守りはいつも財布にしのばせています。
この像は、造立当初は別の尊格だったと思われます(菩薩か、天部か)。
しかし、口元が少し開いていて、かすかに歯も見えているのが特徴で、そのため伎芸天の名称が付いたのかもしれません。
どうやら伎芸天と呼ばれるようになったのは明治のころらしいです。
今回のトークでは、田中ひろみさん、みほとけさんという、当世人気の仏像応援系美人アーティスト(!)が一緒で、自分はもうほとんどしゃべることないな~と思っていたんですけど、思いのほか熱く語ってしまいました。
次回、その内容もまたかいつまんで振り返ってみたいと思います。

「このアングルで見るのがいいんだよねえ~」「ほんとそれ!」
インスタグラムの3人でやったトーク部分を貼り付けておきます。ぜひご覧ください。
ほかのトークも残っています。銀座蔦屋書店日本文化さんのアカウントをぜひ!
それでは今週も一曲、聴いてください。
フランス・ギャルで「夢見るシャンソン人形」
(参考)
銀座蔦屋書店 日本文化インスタグラム
https://www.instagram.com/ginza_tsutayabooks_jpculture/
●おしらせ
本コラム筆者・宮澤やすみ出演
1.
【ひとりワロス Vol.1】
新型コロナで出番を失った宮澤やすみの、気ままなソロライブを配信。
仏像ソングとお江戸の小唄。
https://youtu.be/STd_bL6car8
2.
【小唄 in 神楽坂 2020】
今年で17周年を迎える、東京・神楽坂の秋の好例演奏会。
小唄師範である宮澤やすみと弟子一門の小唄演奏会です。
江戸文化の粋を集めた三味線音楽・小唄の入り口として、お楽しみください。
今年はYoutubeによる配信で、おうちで楽しんでいただけます。
詳細、チケット購入はこちら
↓↓↓
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/018uwy116d7wj.html

神仏研究家・宮澤やすみのもう一つの側面が小唄師範。一門勢ぞろい
3.
本コラム筆者・宮澤やすみの”仏像バンド”ことThe Buttz(ザ・ブッツ)
新譜音源発売中
「日本書紀」成立1300年記念
飛鳥をテーマにしたミニアルバム『欣喜雀躍』。
ご購入いただけると活動存続の助けになります。応援よろしくお願いいたします。
↓↓↓
http://yasumimiyazawa.com/buttz/buybuttz.html

アルバムジャケットは飛鳥・橘寺の風景。手前の礎石は石山寺の石を使った川原寺の復元
宮澤やすみ公式サイト:http://yasumimiyazawa.com
宮澤やすみツイッター:https://twitter.com/yasumi_m
神仏研究家・音楽家の宮澤やすみが、仏像とその周辺をブツブツ語る連載エッセイ。
こんにちは。ここ数カ月の石山寺シリーズ、10回も書いてしまった宮澤やすみです。
今週から別の話題になります。新鮮な気持ちでございます。
先日は、銀座蔦屋さんにて、トークライブの配信に出演してきました。
テーマは「伎芸天」と秋篠寺。

本物の伎芸天像を3Dスキャンして造った、寸分違わぬ精巧な木造
今回、仏像制作のイスムと蔦屋さんのコラボで、秋篠寺の伎芸天をそのままの形で複製した木造像ができあがり、その発表を兼ねたイベントでした。
ご一緒したのは、イラストレーターの田中ひろみさん、仏像大好き芸人のみほとけさんです。

左から、みほとけさん、田中ひろみさん、ワタクシ宮澤やすみ
さて伎芸天。あの有名な愛らしいお姿が、目の前に置かれました。
トークでも話しましたが、伎芸天は見る角度によって印象が異なる。
よく出回っている写真は斜めからのアングルで、お腹がふくらみふくよかに見える。
しかし、実際にお寺で真正面から拝すると、わりとスレンダーに見えるんですよね。

こうして下から見ると、秋篠寺で見た記憶とおんなじです
だからお寺では、じっくり拝観したあと振り返るとすぐ絵葉書売場があるんですけど、その写真を見てしまうと、肉眼での印象がくずれてしまうんです。
「ああ、コレじゃないんだよ~ この目で見た伎芸天はこうじゃないんだよぉ~」
となって、もう一度内陣の伎芸天を目に焼き付け、帰り際はなるべく絵葉書やポスターが目に入らないように、下を向いてお堂を出るのです。
あの、秋篠寺での拝観体験が、この複製像を見て鮮明に思い出されたのでした。
伎芸天は、密教に登場する女神で、摩醯首羅天(インドのシヴァ神のこと)が宴会中に、髪の毛からポンと生まれたといいます。そして歌がうまかったそうです。
なので、音楽や芸能の神として拝まれています。
わたくしも音楽に関わる人間で、とくに歌も歌うものですから、伎芸天のお守りはいつも財布にしのばせています。
この像は、造立当初は別の尊格だったと思われます(菩薩か、天部か)。
しかし、口元が少し開いていて、かすかに歯も見えているのが特徴で、そのため伎芸天の名称が付いたのかもしれません。
どうやら伎芸天と呼ばれるようになったのは明治のころらしいです。
今回のトークでは、田中ひろみさん、みほとけさんという、当世人気の仏像応援系美人アーティスト(!)が一緒で、自分はもうほとんどしゃべることないな~と思っていたんですけど、思いのほか熱く語ってしまいました。
次回、その内容もまたかいつまんで振り返ってみたいと思います。

「このアングルで見るのがいいんだよねえ~」「ほんとそれ!」
インスタグラムの3人でやったトーク部分を貼り付けておきます。ぜひご覧ください。
ほかのトークも残っています。銀座蔦屋書店日本文化さんのアカウントをぜひ!
それでは今週も一曲、聴いてください。
フランス・ギャルで「夢見るシャンソン人形」
(参考)
銀座蔦屋書店 日本文化インスタグラム
https://www.instagram.com/ginza_tsutayabooks_jpculture/
●おしらせ
本コラム筆者・宮澤やすみ出演
1.
【ひとりワロス Vol.1】
新型コロナで出番を失った宮澤やすみの、気ままなソロライブを配信。
仏像ソングとお江戸の小唄。
https://youtu.be/STd_bL6car8
2.
【小唄 in 神楽坂 2020】
今年で17周年を迎える、東京・神楽坂の秋の好例演奏会。
小唄師範である宮澤やすみと弟子一門の小唄演奏会です。
江戸文化の粋を集めた三味線音楽・小唄の入り口として、お楽しみください。
今年はYoutubeによる配信で、おうちで楽しんでいただけます。
詳細、チケット購入はこちら
↓↓↓
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/018uwy116d7wj.html

神仏研究家・宮澤やすみのもう一つの側面が小唄師範。一門勢ぞろい
3.
本コラム筆者・宮澤やすみの”仏像バンド”ことThe Buttz(ザ・ブッツ)
新譜音源発売中
「日本書紀」成立1300年記念
飛鳥をテーマにしたミニアルバム『欣喜雀躍』。
ご購入いただけると活動存続の助けになります。応援よろしくお願いいたします。
↓↓↓
http://yasumimiyazawa.com/buttz/buybuttz.html

アルバムジャケットは飛鳥・橘寺の風景。手前の礎石は石山寺の石を使った川原寺の復元
宮澤やすみ公式サイト:http://yasumimiyazawa.com
宮澤やすみツイッター:https://twitter.com/yasumi_m