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「観音の里」長浜・湖北の魅力とは

”観音と共に暮らす生活様式が、湖北独特の文化を形成していて、その「歴史民俗」が面白い……”
神仏研究家・音楽家の宮澤やすみが、仏像とその周辺をブツブツ語る連載エッセイ。

こんにちは。この夏はずっと滋賀県・石山寺のレポートを連載してきましたが、おなじ滋賀県の長浜市高月にも立ち寄っていました。
ここは湖北「観音の里」と呼ばれる地域で、地域住民が地元の仏像を守り継いでいるところです。

秋の観光シーズン、いつもなら観光バスが続々くる10月ですが、2020年は特別です。
少しずつ人出が戻っているもののまだ拝観停止中のお堂もあるそうです。

訪れた6月はコロナがいったん収まった時期でしたが、それでもひっそりとしていて、お店も休業中。
しかし、国宝・十一面観音菩薩がいる向源寺はいつも通り拝観を受付てくれました。
もう何度も訪れているので、美麗の国宝を前に管理のおじさんとお話をして過ごします。

「山門の雰囲気変わりましたね」
「ああ、去年の台風でね、門前の木が折れたんですよ」

向源寺の山門には大きな木が生えていて、それが特徴だったのですが、今はもう切り株だけになっていました。


向源寺山門。以前よりすっきりした印象の理由は……?


2014年撮影。門前の大木は2019年の台風で折れてしまった

つぎに向源寺の隣にある「高月観音の里歴史民俗資料館」に立ち寄りました。
美麗な室町仏や、素朴な神像など、見ごたえあります。
湖北は琵琶湖の鬼門の方角にあり、北は北陸・若狭に通じます。
古くは奈良仏教、それに天台仏教と白山信仰が影響して独自の信仰文化が形成されました。
なので、私の好きな神仏習合の世界が色濃く残っています。
展示物の写真は、特別に許可を得て撮影したものです。


向源寺の隣にある、高月観音の里歴史民俗資料館


天部に踏まれる邪鬼。子安地蔵堂安置


比叡山・日吉大社二十一本地仏


白山神社に安置される僧形坐像。神像として造られたか


筆者のバンドの楽曲「長浜春秋」販売も。館内たくさん宣伝いただいてます。ありがとうございます


二階は、地域の伝統習俗を紹介するコーナー。
村人が代表者の家に集まり行う伝統行事「おこない」が興味深いです。


「おこない」で神前に供える供物

仏像もすてきなんですけど、それを守っていく地域の人々の自治独立の気風、観音と共に暮らす生活様式が、湖北独特の文化を形成していて、その「歴史民俗」が面白いのです。

資料館での解説文を引用します。

”観音像、指定文化財が多く存在するだけでなく、これらを献身的に守り継いできた民衆による信仰の歴史こそが、「観音の里」と称されるゆえんです”


それでは、聴いてください。
ザ・ブッツで「長浜春秋」



(参考)
高月観音の里歴史民俗資料館
https://www.city.nagahama.lg.jp/section/takatsukirekimin/



●おしらせ
本コラム筆者・宮澤やすみ出演

1.
【小唄 in 神楽坂 2020】
今年で17周年を迎える、東京・神楽坂の秋の好例演奏会。
小唄師範である宮澤やすみと弟子一門の小唄演奏会です。
江戸文化の粋を集めた三味線音楽・小唄の入り口として、お楽しみください。
今年はYoutubeによる配信で、おうちで楽しんでいただけます。
詳細、チケット購入はこちら
  ↓↓↓
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/018uwy116d7wj.html

神仏研究家・宮澤やすみのもう一つの側面が小唄師範。一門勢ぞろい



2.
本コラム筆者・宮澤やすみの”仏像バンド”ことThe Buttz(ザ・ブッツ)
湖北・長浜の旅を歌った「長浜春秋」収録
アルバム『末法思想』発売中
ご購入いただけると活動存続の助けになります。応援よろしくお願いいたします。
  ↓↓↓
http://yasumimiyazawa.com/buttz/buybuttz.html


宮澤やすみ公式サイト:http://yasumimiyazawa.com
宮澤やすみツイッター:https://twitter.com/yasumi_m