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第465回 令和8年、連載10年目 馬に乗る薬師如来

”薬師如来が神馬に乗ってやってきたという言い伝えが――”

音楽家で神仏研究家の宮澤やすみが、仏像とその周辺をブツブツ語る連載エッセイ。

こんにちは。宮澤やすみです。

明けましておめでとうございます。あっというまに令和8年。2016年に始まったこの連載もついに10年目に突入しました。

そんな今年の干支は丙午(ひのえうま)。つまり午年です。
ウマにちなんだ仏像はいろいろあると思いますが、こちらをご紹介。
馬に乗った仏像です。


馬に乗る薬師如来。2013年撮影。肝心のお顔か暗いですが当時の撮影の限界ご容赦。平安時代作と推定。県指定文化財

乗っているのは薬師如来。影で見えづらいですが右腕を胸のあたりにまで曲げて手のひらをこちらに向け(施無畏印)、左手は薬壺を差し出すかたち(与願印)をしています。

かなり損傷がありますが優美な衣文がゆるやかに両脚を包んでいて、平安時代の作といわれます。
そして白馬のりりしい姿がこれまた神々しいですね。

こちらは山梨県笛吹市の瑜伽(ゆか)寺。奈良時代創建といわれる古刹です。


瑜伽寺内陣、2013年取材時に許可を得て撮影

この地域は古代甲斐国の国府があったところだそうで、瑜伽寺の周辺も直角に区切られた地割(条里制)が見られるとのこと。

またこの地は古代には馬の産地として知られます。聖徳太子が甲斐黒駒に乗って富士山を飛んだとか伝説がありますよね。

甲斐の国の繁栄をもたらす馬。瑜伽寺の創建伝承では薬師如来が神馬に乗ってやってきたという言い伝えがあるそうで、馬に乗る姿で表されています。


本尊の周囲には木造十二神将立像(県指定文化財)。鎌倉時代の作で、南都(奈良)仏師系の作と推測されているそう

ただし、創建当初の薬師像は塑像で、破損した後にこの木像に変わったとのこと。馬の像はきれいで後世のもののように見えますから、当初から馬乗り姿だったかは不明です。
創造の残欠の多くは東京国立博物館に所蔵されているそう。公開されたらぜひ見てみたいと思います。


それでは聴いてください。
ザ・ローリング・ストーンズ で「Wild Horses」。


--おしらせ---
本コラム筆者・宮澤やすみ関連情報

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