第２部　＃彫刻刀屋さんとつながりたい 第５回　宗意刃物店さんの彫刻刀で仕上げ作業やってみた

こんにちは！　一笑仏工房の中の人、あんどぅ☆ななせです( ^ω^ )

・・・前回までのあらすじ・・・
未知の素晴らしい彫刻刀があるなら出会いたい！　そして親しくお付き合い出来る彫刻刀屋さんと出会いたい！　そんな思いを胸に、横のつながりが薄い彫刻界を横断して情報をゲットしようと街に出ました。上野の宗意刃物店さんで出会った彫刻刀は果たして…？
・・・あらすじ終わり・・・

というわけで、前回は宗意刃物店さんという素晴らしい彫刻刀屋さんと出会いまして、試しに４分（幅約12mm）の左の小刀を購入しました。
柄付きで4810円でしたよ～
このお値段、高く感じるか安く感じるかは人それぞれだと思いますが、やっぱり安いんじゃないかな？　と思います！
その理由は…刃の量！



とりあえず持ってみた感じを比較すると…
お？！宗意さんのはちょっと重くてしっくりする！
この重さ、好き！

重さを計ってみると…
マイ彫刻刀…51.3g
宗意刃物さんの彫刻刀…41.5g
匠雲堂さんの彫刻刀…33.1g

マイ彫刻刀は柄が大きいので重いのは当然なんですが、同じ大きさの匠雲堂さんの彫刻刀と比べると、宗意さんの方が断然重いことがわかります。

宗意刃物さんは彫刻刀を黒刃（柄が付いていない、刃だけの状態）で販売していて、柄付きのものも同じ黒刃に柄を付けているので、柄の中に隠れている刃の部分が長いんです。
だから刃を研いでいくうちに短くなったら、柄から刃を出して長く使うことが出来るんですね！
それに対して市販の彫刻刀の多くは、柄の中に隠れている刃が短いので、寿命も短いです。


柄の中にこれだけの刃が隠れています！

さてさて！肝心の切れ味ですが…
近々某イベントに出すために作っているコレの仕上げ作業で検証してみました！


高さ5cmほどの小さな雲型の台座、仕上げ前の状態です。遠目にはよくわかりませんが…


こんなにガタガタ！

これを、矢印の向きを参考に、帯状にノミ跡を並べるようにして、綺麗に仕上げていきます。
これが、切れ味のいい彫刻刀でやらないと、ノミ跡がガタガタになって上手くいかないんですよね～！(>_<)

チマチマした作業なので途中省略しますが…
頻繁に刃を研いで、常にキレキレの状態でショリショリチマチマと表面を均して行きます…

はい、完成ドン！


あ、上に乗ってるやつは気にしないでください(^◇^;)
綺麗になりました…？　よね…？
わたくしの技術不足の面は目をつぶっていただいて！（お願い！）切れ味は問題なく、綺麗に仕上げられたと思います！


若干長切れしない（切れ味が長持ちしない）かな～と思いましたが、初期の刃先が結構薄く作ってあるので、もう少し厚くなるように研いで行けば長切れしそう。

宗意刃物店さん、また今度行って少しずつ他の種類の彫刻刀も買い揃えて行きたいです～！
皆さまも、職人さんが元気なうちに買っておきましょう！

しかしまだまだ未知の素晴らしい彫刻刀屋さんに出会いたい。
彫刻刀を探す旅は続きます…