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第367回 沙羯羅竜王と難陀龍王

”竜の一族とされますが頭に蛇を載せています--”
音楽家で神仏研究家の宮澤やすみが、仏像とその周辺をブツブツ語る連載エッセイ。

こんにちは。令和6年は災害に事故に大変な年明けですが皆さまご無事ですか。こちらはひとまず募金をして、日常をちゃんとしようと三味線の稽古を再開した宮澤やすみです。

そんな中、今年は辰年。
つまり龍の年ですね。
仏像で龍というと、龍王がありますね。
仏法の守護神として、本尊の脇に立ちます。

ただ仏像の場合、龍は大蛇とほぼ同等の扱いになることが多いようで、
たとえばイスムで販売されている沙羯羅(さから)像も竜の一族とされますが頭に蛇を載せています。


あどけない表情がかわいい イスムの沙羯羅

やっぱり我々がイメージする龍は、中国のものですからね。
そもそも釈迦を守護する「龍王」とは「ナーガ」という大蛇神のことで、コブラが元らしいです。それが中国で「龍」に置き換わったということだそう。

時代が下ると仏像も中国風(道教風)のスタイルになり、いわゆる中華風の龍も登場します。
長谷寺の本堂にある難陀龍王は鎌倉時代の作で、中国の役人風の服制で頭上に龍の姿が見えます。
写真は東京国立博物館に展示されたときのものです。


重要文化財 難陀龍王立像 舜慶作 鎌倉時代・正和5年 奈良・長谷寺蔵

龍は、雨乞いの御利益が期待された尊格で、空海も雨乞いの祈祷で龍に祈ったとか。
辰年の令和6年。天候はもちろんこれ以上の災害がないよう祈りたいものですね。


それでは聴いてください。
ラロ・シフリンで「燃えよドラゴン(テーマ曲)」。



(参考)
イスム TanaCocoro 八部衆
https://isumu.jp/tc3769/


--おしらせ---

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宮澤やすみ公式サイト:http://yasumimiyazawa.com
宮澤やすみツイッター:https://twitter.com/yasumi_m