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運慶と同時代。マインツ大聖堂で会った狛犬?

ヨーロッパ4都市演奏ツアー。オフ日のお寺めぐり(教会めぐり)。今回はドイツ・マインツです。

マインツにある大聖堂(Dom)は「ドイツ三大聖堂」のひとつに挙げられる歴史ある教会です。
(あとの二つは、ケルンとトリアーにあります)

荘厳な内陣もすごいんですけど、回廊から先にはミュージアムがありました。係の人に聞くと「中世の彫刻美術がある」というから、もう行かないわけにはいきません。

中に入ると、こんな感じでした!


宗教美術+彫刻=大コーフン!

仏像ファンがお寺の宝物館に入って、ずらり並ぶ仏像に囲まれてワクワクする、あの感覚とまったく同じ!
古い彫刻に囲まれると、もう条件反射のように興奮しちゃうんですよね。パブロフの犬ですね。
ぐるりと撮影した動画を公開。この記事下にあります。

注目すべきは教会の柱をささえる怪獣たち。1200年頃というから、ちょうど運慶と同時代の像じゃないですか。

ただし、運慶の像とちがってかなりユーモラスな顔ですね。
解説にはライオンとスフィンクス、とありましたので、まさに狛犬の西洋版です。
日本の狛犬も、正式には「獅子」と「狛犬」という霊獣の組み合わせで、一説にはエジプトのスフィンクスが原型で世界各地に広まったといいます。


動画より。人面のものがスフィンクスと思われます


動画より。右の獅子が宝珠?をくわえているのも共通点

ヨーロッパでも狛犬に会えるとは思いませんでした。
しかも運慶快慶が生きていた時代に、ドイツの石工がこれを……と想像を広げると、胸が高鳴ります。

美しい回廊の脇にはこんな像も。くわしくはわかりませんでしたが、ヨーロッパに伝わる首無し聖人のようです。
ヨーロッパでは、首を斬られても生きて歩いたという伝説が古代から伝わるそうです。キリスト教が広まると、「迫害にあっても生きて動いた」というような殉教エピソードもあります。そのうちのどれかの聖人を像にしたんでしょうか。
前回記事で紹介した聖バルトロメオに続いて、血なまぐさい迫害エピソードですけど、こういう話ってなんだかんだ人の興味を引きますよね。私も嫌いじゃないです(笑)


残酷な殉教の図像、ほかにもありましたよ

マインツはサッカーファンだけでなく、仏像ファンも満足できる街でした。


動画より。ぼろぼろになった天使の像もグッときます


狛犬は洋の東西を問わずカワイイですね

詳細は動画をご覧ください!

●彫刻ミュージアム Diocesan Museum(1分53秒)


●大聖堂の外観(28秒)


●大聖堂の内部(33秒)



今回のツアーは、無声映画を弁士の語りと楽士の生演奏とともに上演する活弁上演でした。
活動写真弁士・片岡一郎を筆頭に、ピアノ:上屋安由美、太鼓:田中まさよし、三味線に私・宮澤やすみという4名による「映楽四重奏 The Filmquartet」というグループ名で出演。
ベルギー、ドイツの4都市を回りました。
参考:
【ダイジェスト動画「活弁」活動写真の上演:映楽四重奏ヨーロッパツアーより】
https://www.youtube.com/watch?v=iFzsrX3dlVY
(前回2017年ツアーのダイジェストです)