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謎の聖人像に秘められた真実に迫る!

こんにちは。こちら自分の仏像ソングアルバム『末法思想』がなんとか完成し、CDジャケットデザインを制作中の宮澤やすみです。
これで、7/27土イスム表参道店での仏像ライブでお披露目できることになります。

そんな中ですが、先日は、東京・東久留米にあるカトリック教会、聖グレゴリオの家・宗教音楽研究所に行ってきました。教会での小さなコンサートを見に。

その休憩時間に入った食堂で、ある木造の彫像を見つけました。

仏像ファンだと、こういうとき急にスイッチが入ってしまうもので、もう仏像に限らず彫像はどうしても見てしまうのですね。こういう気質、わかる人いますでしょうか。


カトリックの聖人の彫像でしょうか

粗い彫り具合はまさに鉈彫り仏のよう。
そして、遠目に見たとき「ほっそーい目でニコニコしてる、素朴な表情」と思ったお顔ですが、なんと、

目がふさがれているじゃないですか。

これは、キリスト教の聖人によくある、殉教を表したものなのでしょうか。

たとえば、
こんなのとか、



こんなのとか、



凄惨な拷問の末に奇跡を起こすという、カトリックの聖人伝説。
わたくしけっこう好きなのです。血なまぐさい残酷物語…いえ、聖人の気高い奇跡の話。

目に関する聖人といえば、自ら両目をえぐり出したという聖ルチアがいますが……その方は女性です。

この方は、いったい……

教会の方に聞いてみました。

すると、驚くべき答えが!


ふさがれた目に、どんな意味が……!?

この方は、聖グレゴリオの家の創立者、ゲレオン・ゴルドマン神父の像とのこと。
そして・・・

「ゲレオン神父は普段めがねをかけておりましたため、めがねのつもりで
作った為に目がないように見えるのかと思います」

・・・はい、そういうことでした。

「特別な深い意味がなくてすみません!」

とのことです(笑)

いえいえ、特別な意味をすぐ勘ぐってしまうのは、こちらの悪い癖です。

仏像の見すぎ、
もっと言えば、エヴァンゲリオンの観すぎです(笑)

鉈彫りの風合いなのは、たんに未完成だからとのことです。

言い訳になっちゃいますけど、仏像仕事をしていると、細かい点まで意味を求める「細かすぎる質問」を多くいただくんです。
だから、すっかり職業病になってしまいました。

指の曲がり具合だの、彫り方だの、彫像の細部には深い意味があるかもしれないし、たまたまそうなっただけかもしれない。
彫像によって、さまざまありますよね。

仏像も、肩の力を抜いて、素直なきもちで見ようと思いました。


(キャプション:教会ではパイプオルガンなど音楽の催しもいろいろあります)

参考:聖グレゴリオの家・宗教音楽研究所の歴史
(ゲレオン神父の顔写真も。似てる……)
https://st-gregorio.or.jp/history/

---おしらせ---

本コラム著者・宮澤やすみ出演

【復活!! 仏像ライブ】
7月27日(土)13時/15時 各回先着25名限定 入場無料
イスム表参道店にて
出演:宮澤やすみ and The Buttz

宮澤やすみ氏率いる仏像バンド、THE BUTTZ(ザ・ブッツ)の仏像トークとミニライブ。
テーマは「仏像の原点」。イスム百済観音を主役に、海外文化だった仏像をどう受容したのかをひも解く。
仏像ショップ・イスム表参道店でのイベントが、4年ぶりに復活!

詳細はWEBサイト
http://www.isumu.jp/info-contents/B-live2019/