さようなら「観音ハウス」。”観音の里”の今後は

”こんどは現地・長浜での観光案内や、拝観の受付体制を充実させてくれるようで……”
神仏研究家・音楽家の宮澤やすみが、仏像とその周辺をブツブツ語る連載エッセイ。

こんにちは。宮澤やすみです。
今週も滋賀県・湖北「観音の里」の話題です。

地域住民が地元の仏像を守り継ぎ、「観音の里」と称される湖北・長浜市。

その魅力を東京で伝えるギャラリーが、この長浜KANNON HOUSE（観音ハウス）です。

残念ながら、今年（2020年）10月31日で閉館となってしまいます。

ここは東京・上野の不忍池のほとり。
なぜここにあるかというと、不忍池は、そもそも琵琶湖を模して造られたんですね。
琵琶湖に竹生島があるように、不忍池にも弁天堂がある。「プチ湖北」とでもいいましょうか。

そんな観音ハウスでは、2か月交代で、現地・長浜の仏像を一体ずつ安置して、無料で公開していました。


こんなにきれいなお顔の観音さんが間近で拝める。写真は竹生島宝厳寺の像

無料で、間近で、しかも撮影もOK。いやもう私も何度伺ったことか。

そして我々（仏像バンド）と称されるザ・ブッツでライブもさせてもらいました。
その時に歌ったのが「長浜春秋」というオリジナル曲です。

紅葉の秋、桜の春、仏像もいいし、曳山祭りや子供歌舞伎も楽しい。
その魅力的な旅を歌にしたものです。


2017年ザ・ブッツで出演したときの写真。横山神社所蔵の馬頭観音に見守られて

よかったら下にMVを貼っておくので、聴いてみてください。


湖北の観音をテーマにトークショーや講演会もよく行われました

今、観音ハウスでは、「観音の里をつなぐ こころ」と題し、閉館によせた動画が流れています（Youtubeでも見られます）。所縁の人とともに、わたくし宮澤やすみも加わらせていただきました。


観音ハウスで閉館によせてメッセージを撮影


長浜の取材でもご一緒した仏像仲間・田中ひろみさんも一緒に登場

観音ハウスは10月いっぱいで無くなりますが、こんどは現地・長浜での観光案内や、拝観の受付体制を充実させてくれるようです。

お寺ではなく、各集落の地元住民が「世話方」として管理しているところが多いこの地域。その世話方が集まって、「観音の里・祈りとくらしの文化伝承会議」が発足。情報発信の拠点になります。
また、現地の拝観には、長浜観光協会　北部事務所（0749-82-5909）の”観音コンシェルジュ”さんのサポートがいただけるとのこと。

貴重な観音文化を後世に伝える体制ができつつあって、今後も安心して拝観の旅に出かけられそうです。

東京で逢えることはできなくなってしまいますが、コロナが落ち着いたら、また長浜・観音の旅に行ってみたいと思います。


それでは、今週もこの一曲。
ザ・ブッツで「長浜春秋」



（参考）
観音の里・長浜
https://kitabiwako.jp/kannon

観音の里をつなぐこころ-びわ湖長浜KANNON HOUSE閉館によせて-｜はま～るtb.
https://youtu.be/wJBIpi6cNSc


（過去記事）
上野でびわ湖の観音さまを迎える（ライブのようすも）
https://www.butuzou-world.com/column/miyazawa/20180326-2/


●おしらせ
本コラム筆者・宮澤やすみ出演

１．
【小唄 in 神楽坂 2020】
今年で17周年を迎える、東京・神楽坂の秋の好例演奏会。
小唄師範である宮澤やすみと弟子一門の小唄演奏会です。
江戸文化の粋を集めた三味線音楽・小唄の入り口として、お楽しみください。
今年はYoutubeによる配信で、おうちで楽しんでいただけます。
詳細、チケット購入はこちら
　　↓↓↓
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/018uwy116d7wj.html

神仏研究家・宮澤やすみのもう一つの側面が小唄師範。一門勢ぞろい



２．
本コラム筆者・宮澤やすみの”仏像バンド”ことThe Buttz（ザ・ブッツ）
湖北・長浜の旅を歌った「長浜春秋」収録
アルバム『末法思想』発売中
ご購入いただけると活動存続の助けになります。応援よろしくお願いいたします。
　　↓↓↓
http://yasumimiyazawa.com/buttz/buybuttz.html


宮澤やすみ公式サイト：http://yasumimiyazawa.com
宮澤やすみツイッター：https://twitter.com/yasum