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第284回 地蔵尊に古墳。東京・代官山の歴史さんぽ

”こぎれいな人気スポットに歴史の重なりを見ることができ--”
神仏研究家・音楽家の宮澤やすみが、仏像とその周辺をブツブツ語る連載エッセイ。

こんにちは。多くの方が休みを謳歌しているGW中、音楽としゃべりの仕事が重なりまくり、かなり追い詰められていた宮澤やすみです。ストレスで悪夢にうなされましたがなんとか片づけました。

さて、私が数年前から講義している早稲田大学オープンカレッジが春から再開しました。多くの受講者さんにお話してきました。
その講座の中から一部ご紹介します。


代官山交番前交差点の奥に生い茂る大木。ここに地蔵尊がある

渋谷-代官山-恵比寿のエリアは、今でこそおしゃれエリアスポットとして知られますが、道や川がわりと古いままの形をとどめていて、そのあちこちに歴史の痕跡が垣間見られます。

その中で、こちらは代官山の一角にある地蔵。


代官山の道しるべ地蔵

このあたりは鎌倉街道が通っていたところで、渋谷金王八幡宮からの道が代官山の台地へ伸び、お地蔵さんのある地点から急な斜面を目黒川に向けて下る、分岐点になっています(下に地図を貼っておきます)。


代官山から目黒川方面へは、車も落っこちるんじゃないかというほどの急斜面になっている

つまり、お地蔵さんは道しるべの代わりにもなっていまして、台座を見ると、
 右 大山道
 左 祐天寺
とあります。


”南無阿弥陀仏”の文字を中心に道案内が彫りつけられている

右へ行くと、長い坂道が代官山ぎわの斜面に沿って伸びていて、下りきると目黒川に出ます。
目黒川を渡って右へ行くと大山道、現在の地名(駅名)で池尻大橋に出ます。

大山道(おおやまみち)とは、相模国(神奈川県)の聖山である大山詣に向かう古い道のことなんですが、現在では国道246号線と東急田園都市線の渋谷-二子玉川へのルートが大山道そのまんまのルートなのです。


賽銭箱の上には交通安全のお守りが。他にもぬいぐるみなど置かれて地元の人に愛されている

渋谷区教育委員会の解説板によると、この地蔵尊は文政元年(1818)の造立。
地蔵尊のすぐ横には、歌川広重「名所江戸百景」に描かれた”目黒元富士”があったそう(別の場所に目黒新富士が作られたので”元富士”と呼ばれた)。
見晴らしのよい高台に位置し、本物の富士山も望める風光明媚な場所だったんでしょう。


地蔵尊のすぐ先、目黒富士があったところ。ここから斜面に沿ってだらだらと長い下り坂になっている

とはいえ、ここは江戸の中心から離れた郊外の地。
「江戸時代には、人家もまばらな、さびしい道で、旅人はこの道しるべを見て安心したことでしょう」
と解説にありました。


代官山の古代史スポット。猿楽塚古墳。墳頂には神社がある

その近くには古墳(猿楽塚古墳)もあり、こぎれいな人気スポットに歴史の重なりを見ることができるのでした。

それでは聴いてください。
クリームで、「クロスロード」。






---おしらせ---

(おしらせ)本コラム筆者・宮澤やすみ関連情報

1.
第二回「カツベン映画祭」
2022/6/3(金)新宿武蔵野館
宮澤やすみは、14:00「天保泥絵草子」で三味線生演奏。
http://shinjuku.musashino-k.jp/news/24757/


2.
宮澤やすみソロライブ「ひとりワロス」
2022/7/24(日)15:30開演
上野広小路/御徒町 ワロスロード・カフェ
本職の小唄など三味線音曲をゆるりと。詳細後日。


2.
日本書紀を歌った新作MV「欣喜雀躍」宮澤やすみ アンド・ザ・ブッツ


宮澤やすみYoutubeチャンネル
https://www.youtube.com/c/YasumiMiyazawa/


3.
宮澤やすみソロアルバム発売中
『SHAMISEN DYSTOPIA シャミセン・ディストピア』
購入は「やすみ直販」で
http://yasumimiyazawa.com/direct.html
(ネット決済のほか、銀行振込、郵便振替も対応)



宮澤やすみ公式サイト:http://yasumimiyazawa.com
宮澤やすみツイッター:https://twitter.com/yasumi_m