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第346回 夏休みは博物館で② 浅草寺の仏像たち
”鏡に映った慈恵大師の姿がみるみる鬼の姿に変わったと--”
音楽家で神仏研究家の宮澤やすみが、仏像とその周辺をブツブツ語る連載エッセイ。
こんにちは。早稲田大学オープンカレッジの夏期講義を終えほっとしている宮澤やすみです。
そんな中、今年の夏はあまりに暑く、こういう時は博物館で過ごすというのはいかがでしょうか、という話を前回して、トーハクのステキな埴輪を紹介しました。
今回は、このまえ常設展示で見た「浅草寺の仏像」企画展示から。
(2022年の企画で現在は展示されていません)
たとえばこちらは四天王。

広目天、増長天 鎌倉時代 13世紀 東京・浅草寺

持国天、多聞天 鎌倉時代 13世紀 東京・浅草寺
力のこもった精悍な顔立ち。甲冑は細かい意匠も精巧に彫られています。
4人さんのポーズも注目、鎌倉時代に再興された奈良の東大寺の像に通じるかたちだそうです。
次に、こちらは大威徳明王。水牛がかわいらしいですね。
脚を伸ばして立っている姿が特徴。
大威徳明王騎牛像 鎌倉時代 13世紀 東京・浅草寺
浅草寺は、昭和24年まで天台宗の寺院であり(昭和25年以降は聖観音宗という独立宗派)、天台密教の雰囲気を残す仏像が残されています。
そんな天台宗のスター?と言えばこちら。
慈恵大師 良源。「元三大師」とも呼ばれますね。

慈恵大師坐像 江戸時代 18世紀 東京・浅草寺
比叡山中興の祖である慈恵大師。平安時代の天台宗の僧で霊力が非常に強かったというお方。
言い伝えでは、疫病退散を祈ると鏡に映った慈恵大師の姿がみるみる鬼の姿に変わったといい、その姿は「角大師」と呼ばれ、角大師のお札は厄除けに用いられました。私も玄関に貼っています。
上の写真の右にある小さな像が、その「角大師」です。

角大師坐像 江戸~明治時代 19世紀 東京・浅草寺
東京国立博物館の本館では、期間を区切っておもしろい企画展示があるので、HPでチェックしてみてくださいね。
次週も浅草寺の展示です。絶対秘仏・観音様の姿とは?
それでは聴いてください。
SIGHで「真夜中の怪異」。
(先日ライブに行って感銘を受けました)
---おしらせ---
本コラム筆者・宮澤やすみ関連情報
1.
宮澤やすみ 小さな三味線ライブ
【チルやすみ】
長くジャズの経験を積んできた宮澤やすみ
その経験を活かしながら、現在の三味線を通して
本人の思い入れ深い曲をチョイス。
「日本のシャンソン」小唄、そして追悼ジェーン・バーキン。
小唄、ジャズ、シャンソン、和洋の区別なく
やすみ流の三味線弾き歌いでお届けします。
これまでの経験があるからこその、気持ちのこもった自在な演奏をお楽しみください。
少人数限定。ご予約は宮澤やすみかお店まで。
2023年8月26日(土)
15:30開場 16;00開演
(2ステージ通し)
池袋ロワンディシー
詳細 http://yasumimiyazawa.com/live.html
2.
仏像や古代史を歌ったザ・ブッツの新作アルバム『時の水辺』。
ご購入いただけると活動存続の助けになります。応援よろしくお願いいたします。
プレーヤー不要。スマホですぐ聴けるQRコード付きブックレットです(CDも付いてます)。
詳細のご紹介は
↓↓↓
http://yasumimiyazawa.com/buttz/tokinomizube.html

雅楽の笙や篳篥も入った独特のサウンドで、「聴いたことないけど、どこか懐かしい」大人むけのロックです
収録曲:
1.Fantastic Dystopia
2.一木造
3.Shami on The Water
4.川のほとりで
5.Benzai-Tennyo
6.Black Etenraku
7.北斗星
8.いけるとこまで
ほか、付録CDにボーナストラック
宮澤やすみ公式サイト:http://yasumimiyazawa.com
宮澤やすみツイッター:https://twitter.com/yasumi_m
音楽家で神仏研究家の宮澤やすみが、仏像とその周辺をブツブツ語る連載エッセイ。
こんにちは。早稲田大学オープンカレッジの夏期講義を終えほっとしている宮澤やすみです。
そんな中、今年の夏はあまりに暑く、こういう時は博物館で過ごすというのはいかがでしょうか、という話を前回して、トーハクのステキな埴輪を紹介しました。
今回は、このまえ常設展示で見た「浅草寺の仏像」企画展示から。
(2022年の企画で現在は展示されていません)
たとえばこちらは四天王。

広目天、増長天 鎌倉時代 13世紀 東京・浅草寺

持国天、多聞天 鎌倉時代 13世紀 東京・浅草寺
力のこもった精悍な顔立ち。甲冑は細かい意匠も精巧に彫られています。
4人さんのポーズも注目、鎌倉時代に再興された奈良の東大寺の像に通じるかたちだそうです。
次に、こちらは大威徳明王。水牛がかわいらしいですね。
脚を伸ばして立っている姿が特徴。

大威徳明王騎牛像 鎌倉時代 13世紀 東京・浅草寺
浅草寺は、昭和24年まで天台宗の寺院であり(昭和25年以降は聖観音宗という独立宗派)、天台密教の雰囲気を残す仏像が残されています。
そんな天台宗のスター?と言えばこちら。
慈恵大師 良源。「元三大師」とも呼ばれますね。

慈恵大師坐像 江戸時代 18世紀 東京・浅草寺
比叡山中興の祖である慈恵大師。平安時代の天台宗の僧で霊力が非常に強かったというお方。
言い伝えでは、疫病退散を祈ると鏡に映った慈恵大師の姿がみるみる鬼の姿に変わったといい、その姿は「角大師」と呼ばれ、角大師のお札は厄除けに用いられました。私も玄関に貼っています。
上の写真の右にある小さな像が、その「角大師」です。

角大師坐像 江戸~明治時代 19世紀 東京・浅草寺
東京国立博物館の本館では、期間を区切っておもしろい企画展示があるので、HPでチェックしてみてくださいね。
次週も浅草寺の展示です。絶対秘仏・観音様の姿とは?
それでは聴いてください。
SIGHで「真夜中の怪異」。
(先日ライブに行って感銘を受けました)
---おしらせ---
本コラム筆者・宮澤やすみ関連情報
1.
宮澤やすみ 小さな三味線ライブ
【チルやすみ】
長くジャズの経験を積んできた宮澤やすみ
その経験を活かしながら、現在の三味線を通して
本人の思い入れ深い曲をチョイス。
「日本のシャンソン」小唄、そして追悼ジェーン・バーキン。
小唄、ジャズ、シャンソン、和洋の区別なく
やすみ流の三味線弾き歌いでお届けします。
これまでの経験があるからこその、気持ちのこもった自在な演奏をお楽しみください。
少人数限定。ご予約は宮澤やすみかお店まで。
2023年8月26日(土)
15:30開場 16;00開演
(2ステージ通し)
池袋ロワンディシー
詳細 http://yasumimiyazawa.com/live.html
2.
仏像や古代史を歌ったザ・ブッツの新作アルバム『時の水辺』。
ご購入いただけると活動存続の助けになります。応援よろしくお願いいたします。
プレーヤー不要。スマホですぐ聴けるQRコード付きブックレットです(CDも付いてます)。
詳細のご紹介は
↓↓↓
http://yasumimiyazawa.com/buttz/tokinomizube.html

雅楽の笙や篳篥も入った独特のサウンドで、「聴いたことないけど、どこか懐かしい」大人むけのロックです
収録曲:
1.Fantastic Dystopia
2.一木造
3.Shami on The Water
4.川のほとりで
5.Benzai-Tennyo
6.Black Etenraku
7.北斗星
8.いけるとこまで
ほか、付録CDにボーナストラック
宮澤やすみ公式サイト:http://yasumimiyazawa.com
宮澤やすみツイッター:https://twitter.com/yasumi_m