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第347回 夏休みは博物館で③ 浅草寺の観音「柳御影」
”秘仏本尊がゼッタイに絶体秘仏だったのかというと--”
音楽家で神仏研究家の宮澤やすみが、仏像とその周辺をブツブツ語る連載エッセイ。
こんにちは。先日は隅田川のクルーズ企画で三味線と小唄を披露した宮澤やすみです。オープンエアの船上で歌うの気持ちよかったです。今後恒例企画になればうれしいです。
そんな中、今年の夏はあまりに暑く、こういう時は博物館でという話から、このまえ常設展示で見た浅草寺の仏像を紹介しました。
(2022年に見たもので、現在は展示されていません)
風神・雷神立像 鎌倉~南北朝時代 東京・浅草寺。観音の眷属として造られたか
前回は強そうな天部や明王など見ていきましたが、浅草寺と言えば観音さまですよね。
本尊は秘仏でその姿は見られませんが、その姿を写した「柳御影」(やなぎのみえい)が紹介されていました。
浅草に観音堂を建立した勝海上人という高僧に夢のお告げがあり、それによって本尊は絶対秘仏とされました。
時は大化元年(645)…
夢さえ見なければ…ね…
という話は置いといて、平安時代の高僧、慈覚大師・円仁は、この秘仏本尊のお前立像を造り、さらにその姿を柳の木に刻んで版木を作ったそうです。
その言い伝えから、この観音画像は「柳御影」と呼ばれます。
柳御影のパネルが展示されていました
では円仁さんは、秘仏の姿を見たの…?
という話は置いといて、浅草寺ではこの柳御影のお姿が親しまれてきたそうです。
秘仏本尊がゼッタイに絶体秘仏だったのかというと、実際のところはまあいろいろあるみたいですけどね。
江戸時代に何度も開帳したとか、明治のときに調査が入って云々とかありますけど、秘仏本尊そのものを見せたのかどうかがいまいち不明でして、まあいちおう秘仏は秘仏ということで、余計な詮索はよしましょう。
東京国立博物館・本館。期間限定の企画展示は常設料金で見られる。公式サイトで情報をチェック
それでは聴いてください。
ザ・ブッツで「ご開帳ブルース」。
※この連載は一週休みをいただきます。
(参考)
東京国立博物館
展示・催し物 総合文化展一覧 本館
https://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/index.php?controller=hall&hid=12
(仏像目当てなら本館と法隆寺宝物館の情報をチェック)
---おしらせ---
本コラム筆者・宮澤やすみ関連情報
1.
宮澤やすみ 小さな三味線ライブ
【チルやすみ】
長くジャズの経験を積んできた宮澤やすみ
その経験を活かしながら、現在の三味線を通して
本人の思い入れ深い曲をチョイス。
「日本のシャンソン」小唄、そして追悼ジェーン・バーキン。
小唄、ジャズ、シャンソン、和洋の区別なく
やすみ流の三味線弾き歌いでお届けします。
これまでの経験があるからこその、気持ちのこもった自在な演奏をお楽しみください。
少人数限定。ご予約は宮澤やすみかお店まで。
2023年8月26日(土)
15:30開場 16;00開演
(2ステージ通し)
池袋ロワンディシー
詳細 http://yasumimiyazawa.com/live.html
2.
仏像や古代史を歌ったザ・ブッツの新作アルバム『時の水辺』。
ご購入いただけると活動存続の助けになります。応援よろしくお願いいたします。
プレーヤー不要。スマホですぐ聴けるQRコード付きブックレットです(CDも付いてます)。
詳細のご紹介は
↓↓↓
http://yasumimiyazawa.com/buttz/tokinomizube.html
雅楽の笙や篳篥も入った独特のサウンドで、「聴いたことないけど、どこか懐かしい」大人むけのロックです
収録曲:
1.Fantastic Dystopia
2.一木造
3.Shami on The Water
4.川のほとりで
5.Benzai-Tennyo
6.Black Etenraku
7.北斗星
8.いけるとこまで
ほか、付録CDにボーナストラック
宮澤やすみ公式サイト:http://yasumimiyazawa.com
宮澤やすみツイッター:https://twitter.com/yasumi_m
音楽家で神仏研究家の宮澤やすみが、仏像とその周辺をブツブツ語る連載エッセイ。
こんにちは。先日は隅田川のクルーズ企画で三味線と小唄を披露した宮澤やすみです。オープンエアの船上で歌うの気持ちよかったです。今後恒例企画になればうれしいです。
そんな中、今年の夏はあまりに暑く、こういう時は博物館でという話から、このまえ常設展示で見た浅草寺の仏像を紹介しました。
(2022年に見たもので、現在は展示されていません)
風神・雷神立像 鎌倉~南北朝時代 東京・浅草寺。観音の眷属として造られたか
前回は強そうな天部や明王など見ていきましたが、浅草寺と言えば観音さまですよね。
本尊は秘仏でその姿は見られませんが、その姿を写した「柳御影」(やなぎのみえい)が紹介されていました。
浅草に観音堂を建立した勝海上人という高僧に夢のお告げがあり、それによって本尊は絶対秘仏とされました。
時は大化元年(645)…
夢さえ見なければ…ね…
という話は置いといて、平安時代の高僧、慈覚大師・円仁は、この秘仏本尊のお前立像を造り、さらにその姿を柳の木に刻んで版木を作ったそうです。
その言い伝えから、この観音画像は「柳御影」と呼ばれます。
柳御影のパネルが展示されていました
では円仁さんは、秘仏の姿を見たの…?
という話は置いといて、浅草寺ではこの柳御影のお姿が親しまれてきたそうです。
秘仏本尊がゼッタイに絶体秘仏だったのかというと、実際のところはまあいろいろあるみたいですけどね。
江戸時代に何度も開帳したとか、明治のときに調査が入って云々とかありますけど、秘仏本尊そのものを見せたのかどうかがいまいち不明でして、まあいちおう秘仏は秘仏ということで、余計な詮索はよしましょう。
東京国立博物館・本館。期間限定の企画展示は常設料金で見られる。公式サイトで情報をチェック
それでは聴いてください。
ザ・ブッツで「ご開帳ブルース」。
※この連載は一週休みをいただきます。
(参考)
東京国立博物館
展示・催し物 総合文化展一覧 本館
https://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/index.php?controller=hall&hid=12
(仏像目当てなら本館と法隆寺宝物館の情報をチェック)
---おしらせ---
本コラム筆者・宮澤やすみ関連情報
1.
宮澤やすみ 小さな三味線ライブ
【チルやすみ】
長くジャズの経験を積んできた宮澤やすみ
その経験を活かしながら、現在の三味線を通して
本人の思い入れ深い曲をチョイス。
「日本のシャンソン」小唄、そして追悼ジェーン・バーキン。
小唄、ジャズ、シャンソン、和洋の区別なく
やすみ流の三味線弾き歌いでお届けします。
これまでの経験があるからこその、気持ちのこもった自在な演奏をお楽しみください。
少人数限定。ご予約は宮澤やすみかお店まで。
2023年8月26日(土)
15:30開場 16;00開演
(2ステージ通し)
池袋ロワンディシー
詳細 http://yasumimiyazawa.com/live.html
2.
仏像や古代史を歌ったザ・ブッツの新作アルバム『時の水辺』。
ご購入いただけると活動存続の助けになります。応援よろしくお願いいたします。
プレーヤー不要。スマホですぐ聴けるQRコード付きブックレットです(CDも付いてます)。
詳細のご紹介は
↓↓↓
http://yasumimiyazawa.com/buttz/tokinomizube.html
雅楽の笙や篳篥も入った独特のサウンドで、「聴いたことないけど、どこか懐かしい」大人むけのロックです
収録曲:
1.Fantastic Dystopia
2.一木造
3.Shami on The Water
4.川のほとりで
5.Benzai-Tennyo
6.Black Etenraku
7.北斗星
8.いけるとこまで
ほか、付録CDにボーナストラック
宮澤やすみ公式サイト:http://yasumimiyazawa.com
宮澤やすみツイッター:https://twitter.com/yasumi_m