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第309回 地形の記憶。古代人の気分になる風景「時の水辺」
”タモリさんが”土地の記憶”とおっしゃるように、土地の高低差は--”
音楽家で神仏研究家の宮澤やすみが、仏像とその周辺をブツブツ語る連載エッセイ。
こんにちは。夏からの音楽仕事がやっとひと段落したとたん、ストレスが歯にきております宮澤やすみです。ただいま治療後の激痛走るなか執筆しております。
なので今回は軽い話題でいかせてもらいますが、まずはこちらの風景をご覧ください。
雄大な流れは多摩川。画面左端のビルの向こうに富士山が見える
これは、東京・多摩川の風景です。
田園調布の南端にある多摩川台公園。ここはこの連載で以前も書きましたが、観音、寺、神社、埴輪といった私たちの大好物要素が集まっているスポットなんですね(くわしくは過去記事)。
多摩川から20mほどもある高台になっていて、眺望がすばらしいです。
夕暮れ時の富士山を見に多くの人が集まります。
公園内は8基の古墳があって、なかでも大きいのが亀甲山古墳。かめのこやま、とも、きっこうやま、とも読みます。
それを背にして川を眺めた光景が、上の写真というわけです。
「ブラタモリ」などでタモリさんが”土地の記憶”とおっしゃるように、土地の高低差や地形は古代の記憶をとどめていることがあります。
この眺望も、令和の現代と、およそ1600年前の古墳の時代とで、あまり変わってないんじゃないでしょうか。
全長107m、4世紀後半の築造とされる亀甲山古墳。画面奥のくびれ部分が前方後円墳ぽさを感じさせる
富士山や大山といった聖山を仰ぎ見て、足下を流れる多摩川では人が行き交って歴史が紡がれていった。
写真だと左方向が河口で、右方向へ川を上っていくと、その先には白鳳期の仏像がある深大寺や、武蔵国府(現在の府中)につながっている。
亀甲山古墳は、1600年間の歴史をずっと見てきたんですね。
この写真が作品のイメージにぴったりだということで、自分のバンド、ザ・ブッツの新作アルバムのアートワークに使った次第です。
この夏秋に忙しかったのは、三味線での出演あれこれのほかに、このアルバムの制作を短期間でギュッとやっていたんですね。
タイトルは『時の水辺』。
古代人も見たであろう風景をそのままアートワークに使いました
いつも仏像や古代史から着想を得た歌詞を書いてますが、今回は古事記の雄略天皇の恋愛エピソード(バンド初のラブソング)だとか平安貴族のイメージだとか、いろんな時代の場面場面を想起した詞になっています。
雅楽の篳篥や笙も入った、独特のサウンドをお楽しみください!
今回は雅楽の笙や篳篥(ひちりき)を入れたりもして、さまざまなタイプの曲がありますけど、基本はやはり時の流れを行ったり来たりする感じですね。
仏像制作技法である「一木造」をそのままタイトルにした楽曲も収録してます(前作に「寄木造」という曲もある)。
今作の特徴は、よくあるCDの形ではないこと。
スマホからQRコードで聴いてもらうかたちのブックレットなんです。
ブックレットに印刷されているQRコードを読み込んでアルバムを聴く
楽曲データをネット配信してもいいんですけど、あれだと味気ないというか、やっぱり歌詞やアートワークを手に取って楽しむ、あの感じは残したくて、B6サイズのブックレットの形にしてみました。
ザ・ブッツの4thアルバム『時の水辺』。縦長B6サイズのブックレット形式で発売
なので、CDプレーヤーが無いとか、いつの間にか音楽にあまり触れなくなった大人のみなさんにも、ぜひ手に取っていただきたいです。
取扱いは「やすみ直販」のみ。このURLを開いてください。
http://yasumimiyazawa.com/direct.html
よくわからないという人は直接ご連絡ください。
巻末にCDも付いています。音は同じです
今回は全力の告知宣伝で失礼しました!
それでは聴いてください。
宮澤やすみ三味線独奏で「カーマは気まぐれ」(カルチャー・クラブのカバー)。
(過去記事)
観音か、埴輪か…多摩川観音塚古墳のナゾ
https://www.butuzou-world.com/column/miyazawa/20201117-2/
---おしらせ---
本コラム筆者・宮澤やすみ関連情報
1.
古代史を歌った新作アルバム『時の水辺』。
ご購入いただけると活動存続の助けになります。応援よろしくお願いいたします。
プレーヤー不要。スマホですぐ聴けるQRコード付きブックレットです(CDも付いてます)。
詳細のご紹介は
↓↓↓
http://yasumimiyazawa.com/buttz/tokinomizube.html
雅楽の笙や篳篥も入った独特のサウンドで、「聴いたことないけど、どこか懐かしい」大人むけのロックです
収録曲:
1.Fantastic Dystopia
2.一木造
3.Shami on The Water
4.川のほとりで
5.Benzai-Tennyo
6.Black Etenraku
7.北斗星
8.いけるとこまで
ほか、付録CDにボーナストラック
宮澤やすみ公式サイト:http://yasumimiyazawa.com
宮澤やすみツイッター:https://twitter.com/yasumi_m
音楽家で神仏研究家の宮澤やすみが、仏像とその周辺をブツブツ語る連載エッセイ。
こんにちは。夏からの音楽仕事がやっとひと段落したとたん、ストレスが歯にきております宮澤やすみです。ただいま治療後の激痛走るなか執筆しております。
なので今回は軽い話題でいかせてもらいますが、まずはこちらの風景をご覧ください。
雄大な流れは多摩川。画面左端のビルの向こうに富士山が見える
これは、東京・多摩川の風景です。
田園調布の南端にある多摩川台公園。ここはこの連載で以前も書きましたが、観音、寺、神社、埴輪といった私たちの大好物要素が集まっているスポットなんですね(くわしくは過去記事)。
多摩川から20mほどもある高台になっていて、眺望がすばらしいです。
夕暮れ時の富士山を見に多くの人が集まります。
公園内は8基の古墳があって、なかでも大きいのが亀甲山古墳。かめのこやま、とも、きっこうやま、とも読みます。
それを背にして川を眺めた光景が、上の写真というわけです。
「ブラタモリ」などでタモリさんが”土地の記憶”とおっしゃるように、土地の高低差や地形は古代の記憶をとどめていることがあります。
この眺望も、令和の現代と、およそ1600年前の古墳の時代とで、あまり変わってないんじゃないでしょうか。
全長107m、4世紀後半の築造とされる亀甲山古墳。画面奥のくびれ部分が前方後円墳ぽさを感じさせる
富士山や大山といった聖山を仰ぎ見て、足下を流れる多摩川では人が行き交って歴史が紡がれていった。
写真だと左方向が河口で、右方向へ川を上っていくと、その先には白鳳期の仏像がある深大寺や、武蔵国府(現在の府中)につながっている。
亀甲山古墳は、1600年間の歴史をずっと見てきたんですね。
この写真が作品のイメージにぴったりだということで、自分のバンド、ザ・ブッツの新作アルバムのアートワークに使った次第です。
この夏秋に忙しかったのは、三味線での出演あれこれのほかに、このアルバムの制作を短期間でギュッとやっていたんですね。
タイトルは『時の水辺』。
古代人も見たであろう風景をそのままアートワークに使いました
いつも仏像や古代史から着想を得た歌詞を書いてますが、今回は古事記の雄略天皇の恋愛エピソード(バンド初のラブソング)だとか平安貴族のイメージだとか、いろんな時代の場面場面を想起した詞になっています。
雅楽の篳篥や笙も入った、独特のサウンドをお楽しみください!
今回は雅楽の笙や篳篥(ひちりき)を入れたりもして、さまざまなタイプの曲がありますけど、基本はやはり時の流れを行ったり来たりする感じですね。
仏像制作技法である「一木造」をそのままタイトルにした楽曲も収録してます(前作に「寄木造」という曲もある)。
今作の特徴は、よくあるCDの形ではないこと。
スマホからQRコードで聴いてもらうかたちのブックレットなんです。
ブックレットに印刷されているQRコードを読み込んでアルバムを聴く
楽曲データをネット配信してもいいんですけど、あれだと味気ないというか、やっぱり歌詞やアートワークを手に取って楽しむ、あの感じは残したくて、B6サイズのブックレットの形にしてみました。
ザ・ブッツの4thアルバム『時の水辺』。縦長B6サイズのブックレット形式で発売
なので、CDプレーヤーが無いとか、いつの間にか音楽にあまり触れなくなった大人のみなさんにも、ぜひ手に取っていただきたいです。
取扱いは「やすみ直販」のみ。このURLを開いてください。
http://yasumimiyazawa.com/direct.html
よくわからないという人は直接ご連絡ください。
巻末にCDも付いています。音は同じです
今回は全力の告知宣伝で失礼しました!
それでは聴いてください。
宮澤やすみ三味線独奏で「カーマは気まぐれ」(カルチャー・クラブのカバー)。
(過去記事)
観音か、埴輪か…多摩川観音塚古墳のナゾ
https://www.butuzou-world.com/column/miyazawa/20201117-2/
---おしらせ---
本コラム筆者・宮澤やすみ関連情報
1.
古代史を歌った新作アルバム『時の水辺』。
ご購入いただけると活動存続の助けになります。応援よろしくお願いいたします。
プレーヤー不要。スマホですぐ聴けるQRコード付きブックレットです(CDも付いてます)。
詳細のご紹介は
↓↓↓
http://yasumimiyazawa.com/buttz/tokinomizube.html
雅楽の笙や篳篥も入った独特のサウンドで、「聴いたことないけど、どこか懐かしい」大人むけのロックです
収録曲:
1.Fantastic Dystopia
2.一木造
3.Shami on The Water
4.川のほとりで
5.Benzai-Tennyo
6.Black Etenraku
7.北斗星
8.いけるとこまで
ほか、付録CDにボーナストラック
宮澤やすみ公式サイト:http://yasumimiyazawa.com
宮澤やすみツイッター:https://twitter.com/yasumi_m