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第360回 駒場の〆切地蔵と淡島通り

”どうやらその”〆切”ではないようで--”
音楽家で神仏研究家の宮澤やすみが、仏像とその周辺をブツブツ語る連載エッセイ。

こんにちは。この記事が公開されるころには新潟に来ている宮澤やすみです。来年の早稲田大学講座のための取材です。

そんな中、前回は庚申塔についてご紹介しましたけど、こうした庶民の石仏も非常に興味深いものがありますよね。
だいたいは、村の境界に置かれたり、道の辻(交差点)に置かれて、邪気を封じる意味合いがありました。


目黒区駒場野公園の南端に「駒場地蔵尊」としていくつかの石仏がまとめて祀られている。地元の人たちが立ち止まって拝んでいく

そんな石仏が、うちの近所にもありまして、
我が家からちょっと歩いたところに淡島通りという古い街道が通っていて、そこに「〆切地蔵」と呼ばれる石のお地蔵さんがいます。

私がこの「仏像ブツブツ」の連載〆切を守れるよう、願掛けをしていましたが、どうやらその〆切ではないようで…

目黒区の解説によると、
--その昔、隣村で悪病が流行、大勢の人が死んだ。驚いた駒場の村人がこの地蔵様に祈ったところ、誰も病気に患らなかった。以来、悪病締出し地蔵として、この名がついたという--

とのことです。
つまり、「締出し(しめだし)地蔵」「〆切(しめきり)地蔵」と変化したらしいです。


中尊が「〆切地蔵」か。観音もしくは普賢らしき菩薩形石仏もある

やはり、ここでも疫病という邪気を封じる願いが込められていたんですね。
世田谷区と目黒区の境あたりにあります。

ちなみにこちらは別のお地蔵さんですが、同じ淡島通りを西へ、下北沢方面へ歩くと出くわします。
この街道は信仰の道でもあり、通り名の由来となる「あわしまさま」がこの先にあるのでした。


〆切地蔵のすぐ先にあるちいさな地蔵堂

この先が気になりますが!つづきは次回!


それでは聴いてください。
レッド・ツェッペリンで、「Sick Again」。



(過去記事)
根津権現の六面庚申塔
https://www.butuzou-world.com/column/miyazawa/20231107-2/

庚申信仰は江戸のハロウィン?
https://www.butuzou-world.com/column/miyazawa/20170311-2/

下北沢で見つけた”地蔵のような”ナゾの庚申塔
https://www.butuzou-world.com/column/miyazawa/20230912-2/


--おしらせ---

本コラム筆者・宮澤やすみ関連情報

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宮澤やすみ公式サイト:http://yasumimiyazawa.com
宮澤やすみツイッター:https://twitter.com/yasumi_m