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向吉 悠睦(むこよし ゆうぼく)
1961年 鹿児島に生まれる。
多くの仏師を輩出している松久朋琳・宗琳師(京都仏像彫刻研究所)の内弟子となり
12年もの歳月を経て独立。若くして大仏師号を得て、多方面で高く評価される仏師となる。
現在は、本拠地の大阪で仏像彫刻講座を開くほか、全国の有名百貨店で個展を行うなど
仏像普及のため精力的な活動をしている。
インタビュー動画
エピソード
大阪市旭区は、住宅と町工場が混在する静かな街。そこに、大仏師 向吉悠睦の工房「あさば仏教美術工房」がある。
2メートルほどの一木で制作されたという迫力の観音像が安置された応接間に通され、軽く言葉を交わしてみる。関西人特有の明るい人柄と、幼少より仏像に関わってきた独自の感性、そして僧侶のような優しさを感じた。
工房ではたくさんのお弟子さんたちが、寺院から依頼を受けた仏像の修復をしていた。そこへ向吉先生が現れ彫刻を始めると、場の空気が一変。自在かつ大胆な荒彫りの一刀が「カン!」と高く響き、大きな木材から徐々に仏像が姿を現わす様に、大仏師の技量を見せつけられた。
ひとたび工房を離れると、向吉先生はもとの柔和な表情に戻り、様ざまな話を聞かせてくれた。こちらからの質問に理路整然と答える姿に、向吉悠睦の確固たる信念を見た。
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