天
阿修羅
二十八部衆や八部衆の中の一尊で、戦いを象徴する最強の守護神
阿修羅(あしゅら)とは?
インド神話の魔神アスラが前身とされています。遙か昔、古代メソポタミア文明では最高神とされていましたが、時代が下がるにつれ悪魔・魔神・鬼神として扱われるようになりました。きっかけは力を司るインドラ神がアシュラの娘を無理矢理奪い取ってしまったことだといわれています。怒ったアシュラ何度戦っても負けてしまいましたがインドラと争いました。アシュラの娘もインドラのことを好きになり妃となりますが、それでも納得が行かず戦いを挑み争い続け、ついには天界を追われることになったといいます。ちなみに「修羅場」という言葉は、インドラとの絶え間なく続く争いから生まれたとされています。
仏教ではこの話をもとに正義の神のアシュラを魔神として扱い、争いの絶えない世界「修羅道」の主にしました。そして力の神・インドラを仏法の護法神としたのです。これはたとえ行いが自分の中では正義だとしても、それにとらわれ狭い心しか持てなくなることは良くないという仏道の考えから来ています。しかし阿修羅は釈迦の説法に聞き惹かれ、これまでの罪を懺悔して釈迦を守護する神となります。また、仏法を護る天竜八部衆や二十八部衆の一尊となりました。
ご利益
仏教守護
阿修羅(あしゅら)の像容
3面6臂の姿で上半身は裸です。表情は一般的には怒りを表す忿怒相であらわされます。左右第1手は合唱し、左右第2手で日と月を持ち日蝕月蝕をあらわします。また左右第3手は、右で宝矢・左で宝弓を持っています。
有名寺院と像
・奈良県:興福寺
・奈良県:法隆寺
・福島県:恵隆寺
阿修羅(あしゅら)の真言
ノウマク・サマンダ・ボダナン・ラタンラタト・バラン・タン